と あ る 大 学 で 。【赤司 征十郎】

大 学 生 活 ３９ ページ40

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【懐 か し い 過 去 の お 話】









掲示板に張り出されている成績順位









私の彼氏は相変わらず上位で。









いつもなら悔しいと下唇を
強く噛みしめたことだけど、今は違う









「おめでとうございます…！」









隣で赤司が自分の事のように
喜んでくれていた









(やっと、ここまで来れた……)









赤司を抜かして、１位に書いてある名前









それは紛れもなく自分の名前だった









「何十年かけたんだろう…」

「さぁ？百年くらいですかね」









真顔でキツイ冗談を言う彼に
私は微笑む









結局私は２年生の内に
彼を抜かすことは出来なかった









僅差で負けてしまった１年前が懐かしい









確かあのときは試験後に
マッサージをしてもらったんだっけ









「これで安心して卒業出来るー」

「あと２年で卒業ですね…」

「なに、寂しいの？やっぱ？」









現在大学３年の自分









そして大学２年の赤司 征十郎









お互い色々なことがあった、
そして私たちの関係も更に深まった









「……別に寂しくなんて、」

「ふーん？」









ニヤニヤと彼を見つめると
顔を背かれてしまった…のは１年前のコト









今の赤司は今までより
少し、だいぶ強引になっただろう









「…寂しいですよ、もちろん」









そしてアイツは自分に顔を近づけてきた









全く、仕方のない彼氏なんだから。









私は静かにそっと目を閉じる









唇に生暖かい感触が触れた
だんだんと彼の舌が中に入ってくる









「…赤司、外ではここまで」

「分かってますよ」

「じゃあ部屋に戻ろ」









学生が私たちの歩く道を開ける









『櫻井様、１位おめでとう‼︎』

『櫻井様なら狙えると思ってました♪』









皆、私に直接話しかけてくれるようになった









学年問わず友達も増えている気がする









「Aさん、相変わらず人気だ」









赤司に出会ってから
私「の」見るセカイが変わった









赤司に出会ってから
私「を」見るセカイが変わった









本当に彼には感謝をしているーー…

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