と あ る 大 学 で 。【赤司 征十郎】

大 学 生 活 ２４ ページ25

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【決 心 し て】









ペンギンゾーンに近付いてくるにつれ
段々と親子連れが多くなる









小さい子供やベビーカーを避けていたら
赤司との距離がどんどん遠くなってしまった









やばい、このままだと逸れるかも









「待って、赤司！」









急いでアイツの手を握る









突然のことに赤司は
ぽかんと私を見つめる









しまった。つい焦っていて、
何も考えずに手を握ってしまった









「Aさん？」

「あ、ごめん…」

「すみません。歩くの早すぎました？」









そう言って彼は私の手を離そうとする









え、どうして？
お願いだから離さないでよ…









「嫌、だった？私と手を繋ぐの」

「まさか！でも、その…」









こうじゃなくて、と再び赤司は
私の手を握り直した









これって…恋人繋ぎってやつ？









「こっちの方が僕は好きです」









爽やかな笑顔を私に向けるアイツ









やっぱりカッコいいな、なんて
今を含めて何度思っただろう









私は赤司のことが好きだし、
どうやら彼も私に好意を向けてるみたい









うん。決めた









「付き合うならこうでもいいかもね」









私、赤司と付き合おう









彼とならこの先何があっても
乗り越えられる気がする









彼氏なら勉強で争うのも
益々楽しくなると思うしね









「え、付き合うって…」

「アンタから言ったんでしょ？」

「良いんですか！」









目をキラキラと輝かせて
ギュッと私の手を強く握る









赤司って外見カッコ良く見えるけど
普段一緒にいると可愛い一面も見せるよなぁ









それも全部含めて好きだけど









「ほら、ペンギン見に行こ」









そう言って私は『彼氏』の
手を引っ張った

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