第33話 決戦に挑む! ページ42
アステラス王国首都、サンベルク――――
選挙管理委員会対策本部に、今回の国王選挙の立候補者達が集まっていた。
もちろんマリアたちもその中にいる。
委員会が一通り、最終演説について説明し終えると、一旦解散となった。すると、たくさんの護衛を引き連れた、30代前半くらいの細身の男が皆の前に立った。格好は、飾りのついた帽子を被っており、ベストにパンツという、アステラス王国ではオシャレな出で立ちだ。ちなみに結構イケメンである。
「皆さん、引くなら今のうちですよ。私の演説が素晴らしすぎて、恥をかいてしまいますからねぇ。あ、申し遅れましたが私は、巷で噂のルビソン・マーティンです。アステラス王国が煌の傘下となった後は、それなりの役職をいただく事になると思いますので、以後お見知りおきを」
ルビソンの一言に、その場にいた者たちは気分を悪くした。
フィアとルカは敵意をむき出しにしている。
「あいつがルビソン…。どうりでズル賢そうな顔ね」
「自分の計画をもう明かすとは。余程自信があるようだな」
そう言っていたルカが、突然顔を歪めた。
「……煌帝国」
マリアたちもルカが睨み付けている方に目を向けると、ルビソンが練紅炎と練紅明と話しているのが見えた。
「随分と大物のお出ましね。…煌の第一、第二皇子なんて、初めて見たわ。意外とイケメンじゃない。でも、ちょっと体がガッシリしすぎてるわね。それに、私としてはもうちょっと年下の方が…」
レイラが何やらぶつぶつと呟いている。彼女の日課は、男の査定をすることなのだ。きっとこんな風に理想が高すぎるから結婚できないのだろう。なんて言ったらレイラに(以下略)
「あたしは王女だったとき見たことあるわよ。何回か城に来てたもん。まあ、話したわけじゃないけど」
「え!? じゃあフィアここにいたらよくないんじゃない!?」
「大丈夫よメイ。あいつら、多分あたしのことなんて知らないから。王宮で隅に追いやられてた王女のことなんて、気にも留めてないでしょうし」
フィアは少しだけ悲しげな表情を浮かべて言う。
「…あの二人、怖いなあ……。み、皆早く行こうよ!」
大柄な男性が苦手なマリアは体を縮こまらせ、いそいそとその場を去ろうとする。これ以上ここにいてもしょうがないので、メイたちも後に続いた。
去っていくマリアの姿を、紅炎が捉えていた。
(あのアホ毛…気になる)
第34話 友と選挙とチョコレート→←第32話 それぞれの思い
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ちぇりい(プロフ) - ノルネットさん» コメントありがとうございます。すみません、話的にどうしても名前の決定が必要でした。皆様には主人公ではなく読者としてこの作品を見ていただきたくて…ご期待に添えず申し訳ありません。 (2016年2月16日 19時) (レス) id: 19c12415ef (このIDを非表示/違反報告)
ノルネット - 名前変換ができると嬉しいです! (2016年2月6日 23時) (レス) id: ed849dd137 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりい(プロフ) - ユートピアさん» コメントありがとうございます! 更新頑張るので、どうかこれからもよろしくお願いいたします! (2015年5月17日 9時) (レス) id: 19c12415ef (このIDを非表示/違反報告)
ユートピア - とてもおもしろいです!続き楽しみです!頑張ってください (2015年5月16日 22時) (レス) id: afcfdd1663 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりい(プロフ) - のどかさん» はい! 私も早く紅炎様を出したい一心で機をうかがっております。。 選挙編頑張って書きます! (2015年4月22日 23時) (レス) id: 19c12415ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちぇりい | 作成日時:2015年3月1日 9時