羽が46枚 ページ9
「Aー、いい子にしてたかぁ?」
『ん…ドフィおかえり…』
いかん、寝ていた。いやいいのか。
ドフィの声で重たい瞼を擦り…やっべ化粧取れたかもしれない。擦った指に化粧のあとがついてないか確認しているとぎしりと音を立ててドフィが隣に座ってきた。
「…何かあったか」
『ん…?』
ドフィがへの字に口元を歪め抱きしめてくる。何かあった訳でもないけど、なんとなくドフィのお腹に擦り寄ったら抱き寄せる腕の力が強くなった。
「海兵にちょっかいでもかけられたか?」
『ん?んーん。なんにもなかったけどどうしたの?』
「アイラインが滲んでる。」
つ、とドフィの親指が私の目元を撫でる。
あれ、泣いた記憶はないけど涙目になるくらいはしてたのかもしれない。とぼんやり考えていると図星と捉えたのか、痛いくらいに抱きしめられた。
あ、ドフィの匂いだ。体温だ。なんだかすごい、愛されてる感じが、する。じわっと目の奥が熱くなってくる。
『…ほんとに何も無かったんだけど、ちょっと寂しく…な、ちゃって…』
「…だから俺のベッドで寝てたのか?」
『………ちょっとでも、紛らわしたかったんだけど…』
「…ふ、ふふ、…そうかぁ。んじゃ次の会議にはAを連れてくか」
『え?』
にんまりと笑みを浮かべたドフィの顔が近づいてくる。ちゅぅ、ちゅ、としばらくキスをしあっているとだんだん寂しさが消えていく。そのうち息が上がってくると、ドフィはくすくすと笑って唇を離した。最後に額にキスを落として、口周りを拭ってからいつのまに持ってきていた口紅を塗り直してくれる。
『…ドフィ、口紅ついてる』
「ん、」
親指でドフィの口元についた口紅を拭うと満足そうにその指にもキスをしてくれる。2人でくすくすと笑うとドフィは私を抱えたままベッドに横たわった。
「…Aが聞いたって誰も文句言わねぇだろうよ。」
『そう?』
「あァ」
つつ、とドフィの指が私の左手の薬指を撫でる。すりすりと擦ったあとすぐに手を離し次は手のひらにキスをした。
「それにAを一分一秒でも多く愛してぇ」
『……ふ、ふふっ。そう、私ドフィの恋人になれてよかったわ』
「フフフ…そりゃあよかった」
ドフィが初めてで最後の恋人でいたい。そう思えるくらいにはドフィが好き。ねぇドフィ、貴方はどうなの?私で最後?それとも…
『…ドフィ、』
「ん?」
ーーーなんて。
『好き』
「愛してるぜ」
『ふふ』
どうでもいいや。
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たろ。(プロフ) - 夢主ええ女やな…更新お願いします (2022年4月11日 22時) (レス) @page11 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん(プロフ) - あの、、、もう更新はされないのでしょうか、、、?pandoraさんさえ良ければまた更新再開してくださる日を待ってます、、、 (2022年2月15日 2時) (レス) @page11 id: b3862cde2f (このIDを非表示/違反報告)
raimu(プロフ) - あ″っ!!!続きを!!お恵み下さい…!!! (2020年6月30日 3時) (レス) id: cc8377c5e5 (このIDを非表示/違反報告)
pandora(プロフ) - うめにぃな(ユキ)さん» コメントありがとうございます!これから投稿致しますのでしばしお待ちを! (2019年11月18日 22時) (レス) id: ee0d8bcccc (このIDを非表示/違反報告)
pandora(プロフ) - 霜月さん» コメントありがとうございます!キバナさんのデカマックスモーションとか自撮りとかあの近く行くとニコってするとことか主人公の頭2つ分くらいでかい背丈とかもう心臓射抜かれました。今ストーリーを作っていますのでもう暫くお待ちください! (2019年11月18日 12時) (レス) id: ee0d8bcccc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Pandora | 作成日時:2019年7月27日 23時