フェザーコートが私の居場所2

羽が41枚 ページ4

「…おい」

『うん？』


ぐい、とコートが掴まれて軽く引っ張られる。ぶちぶち、と音が聞こえたからきっと羽が何枚か抜けた。おろしたての新品なのに、ショック。
後ろを向けばそれはまぁ多少屈強なんだろう、身長は普通の海兵が立っていた。


「なんで七武海の恋人風情がここに来てんだ、ぁあ？」

『…友達に会いに来ただけよ。その汚らしい手を話して下さらない？せっかくのお気に入りのコートが汚れるし、今羽も取れたんじゃない？もしかして弁償してくださるのかしら』


にこり、と微笑んでやると一瞬顔を赤くするがすぐに目を鋭くし、ブチブチブチっとコートの羽をちぎった。はらはらと落ちていく羽を眺める。


「てめぇみたいなアマが来るのが悪ぃんだろうが！さっさと出てってドフラミンゴに慰めてもらったらどうだ？」


にやにやと笑いながら私を指さし、言ってやった！と言わんばかりに満足気にしている。

『あら、言いたいことはそれだけ？それじゃ失礼。ヒナお姉様ー』

「おい、話は…」


なんだか付き合うのも面倒くさいのでひらりと手を振るとヒナお姉様の首に腕を回す。今の騒ぎで私には気がついていたらしくぐるんと首を回して私につかみかかった


「Aちゃん！ねぇ、本当にドフラミンゴと付き合ってるの！？」

『うん』

「セクハラは大丈夫！？」

『同意済み』

「…避妊は！？」

『全然OK。』

「……いい待遇受けてる？」

『ファミリーのみんな良くしてくれるよ。ちゃんと友達も出来た』

「………幸せ？」

『勿論』


私がヒナお姉様の質問にそう返し、最後に微笑むとぎゅう、と抱きしめてくれた。


「……それならいいの。あ、そう私の同僚なんだけどね、これがスモーカー君。そっちの子はたしぎちゃんって言うのよ。」

「ぁあ！？」

「えっ」


黒髪で短めの髪のメガネ美人さんと、白髪を後ろに撫で付けた葉巻を2本吸ってる男の人を紹介してくれた。どこかで聞き覚えのある名前だなぁ、と脳内で検索する。と、前にヒナお姉様がチラッと言ってたなぁと思い出した


『あ、Aですー。スモーカー君とたしぎちゃんね…あ、スモーカー君って前言ってた葉巻2本吸ってる人？ほんとに2本吸ってたんだね』

「おい待てヒナ。なんでドフラミンゴのツレと仲良さげなんだ」

「ほら前に言ったじゃない、海軍が保護した子ちょっと面倒見てたって。その子よ。色々あって今はドフラミンゴの恋人だけど」

「その色々って何があったんですか…！？」

『ふふ、秘密』

羽が42枚→←羽が＿枚

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す