私の弟。【山口忠】

姉、初めてのバレー観戦。 ページ8

放課後。


瀬見君は人目も憚らず、堂々と机に顔を伏せて寝ていた。


寝顔も相変わらず綺麗な顔してるなー…


起こそうと思ったけれど、2組の天童君が1組をちょうど通りかかり、


瀬見君を起こしてくれた。


瀬見君が起きた時、私が何か言いたげだったのを天童君は見抜いたのか


「山口サン？だっけ。セミセミになんか聞きたいことあるなら聞きなヨー」

と言ってきた。


心が読めるって本当だったんだ。


「そうそう。そういえばインハイって、いつなの？」


2人が、少し驚いたような表情をして少し固まったあと、瀬見君が


「今週の土曜が初戦だ。うちが出るのは日曜だぞ。

場所は仙台市体育館。9時半からスタートだ。」


と、事細かに答えてくれた。


2人にお礼を言った後、邪魔になるといけないので足早にその場を去った。




「まっさか、白鳥沢でインハイの日時も場所も知らない子がいるなんてネ」


「確かにビックリしたけど、山口だしな。」


「アレアレー？セミセミちょっと顔赤ーい！」


「うっせーな。ほら練習早く行くぞ！！」



インハイ当日。


体育館のトーナメント表を見て


烏野の試合場所と時間をメモする。


そういえば、初めてバレーの試合見るかも。


少し楽しみだな。

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