【文スト】愛されてるあの子と愛されない私【太宰治】【中原中也】

HappyEND太宰 ページ47

｢……食べたことありますよ？｣

私は太宰さんが分かるほどに中也の作るオムライスの味に似せられたんだ！

と1人喜んでいた。すると太宰さんは少し不機嫌な顔をして私に言った。

太宰｢やっぱりAちゃんは中也の方が好きなの？｣

……は？唐突にそう聞かれて、何だ急に。と思っていると太宰さんは急かすように｢早く答えてよー｣といってきた。

実はといえば私は太宰さんがすきなのだ

その、恋愛対象として……

しかしそんなこと恥ずかしくて言えるはずもなく｢どっちも好きですよ｣と言った。

が、そんな答えで太宰さんが納得するはずもなく。

太宰｢恋愛対象としてだよ？｣

と追い討ちを掛けてきた。

直ぐに答えられるはずもなく心の準備が出来たら

意を決して太宰さんのことが好きだと伝えようと思っていたのだが、

私が行動するより太宰さんの方が早かった。

太宰さんはおもむろに1口オムライスを口に含んで

私に近寄ってきた。そして、少し強引なキスをしてきた。

キスをしてきた……？

その意味に気づいた途端顔に熱がぶぁあっと集まってきた

胸を叩いて苦しいと伝えるも、無理やり口を開けさせられて

自分の作ったオムライスを太宰さんの口から放り込まれた。

太宰｢……ﾌﾟﾊｯ。ほら、2人で共有しながら食べると倍美味しいでしょ？｣

もしかして私の気持ちを知っていてやっているのだろうか。

もしそうだとしたらずるいなぁ太宰さん

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