【あんスタ】オタクですが何か？〜３〜

オタク度 １２７％ ページ27

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目の前で苦しんでいる、俺が大好きで仕方のないAちゃん。



彼女に恋をしたのは、小学生の時だった。



転校したばかりの学校に馴染めなかった時に、Aちゃんと出会った。



右も左も分からない俺に、Aちゃんは手を差し伸べ、色んなことを教えてくれた。



クラスの輪に入れてくれたのも、彼女だった。



裏のない優しさ、笑顔に惹かれ恋に落ちた俺は、ある日の放課後、彼女を校舎裏に呼び出し、勇気を出して告白した。



でも……



「ごめん……私、水津の事そんな目で見たことない」



呆気なく打ち砕かれた、俺の勇気と恋心。



俺に背中を向けて去ろうとするAちゃんの背中を見つめていると、今までなかった独占欲が湧いてきた。



【彼女を、何がなんでも手に入れたい】



その後の行動は、早かった。



走ってAちゃんを引き止めると、壁に追いやり、Aちゃんの首に手をやり、力を込めた。



息なんてなくていい……彼女が、俺の手に入ればなんだっていい！！



でも、それはすぐに田邊に阻止された。



この事は、先生や親にバレて俺は転校せざるを得なかった。



でも今……チャンスが来た！



(今度こそ、Aちゃんを俺のものに……！)



更に手に力を込めた……その時



「うっ！」



頬に、鈍くて重い痛みが走った。



そのせいで、Aちゃんから手が離れてしまった。



尻もちをついたまま、俺は自分の頬を殴ったそいつを睨みつけた。



「お前……！！」



ぐったりとしているAちゃんは、うっすらと目を開けて、俺とAちゃんの間に立ち塞がるそいつの名前を口にした。

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