■松の間 ページ37
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宴も酣。
いい感じに出来上がってきたおそ松さんたちは酔っ払って野球拳が始まっている。
酔っ払うとすぐに眠くなる私は、服を脱ぎ散らかす彼らを見ないようにしながら部屋の端っこでちびちびとお酒を飲んでいた。
「よよいのよい!」
「また負けた!!」
いつの間にか私の膝の上で丸まって寝ている一松くんもまた、お酒を飲んだら眠くなるらしい。
なんだか可愛くて少しボサボサの一松くんの髪を撫でると「ん…」と寝返りを打った。
「Aー!酒おかわり!!」
「おそ松さんパンツで寄ってこないでください」
赤い顔で松模様のパンツ一丁のおそ松さんが楽しそうに寄ってきたもんだから、一松くんを起こさないように冷静に諭す。
「あっ恥ずかしい」と何キャラかわからない裏声を出しながら「着替えてくるー」と出て行ったおそ松さんに苦笑いをしていると、六つ子が続々とそのあとについていく。
「そろそろお開きだぜ、カラ松ガール」
「あ、ほんとですか」
カラ松さんは私の膝の上の一松くんを「よいしょ」と担ぐと、「………泊まってくか?」とおずおずと切り出す。
「え」
「そうだAちゃん!パジャマ貸してあげるし泊まっていきなよ!ね!」
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どうしてこうなった。
結局サイズの近いトド松くんのパジャマを借りて着替えて、そーっと六つ子の寝室に入ると、
「どうぞお好きな松の間に!!」とかなんとか言って6人とももぞもぞと布団に潜って行った。
「いや、同じ布団で寝ませんし」
「フッ照れるなよ、シャイガール」
「照れてません」
「私の布団どこですか!?」と叫ぶけど誰も教えてくれない。「6人もいるんだから誰も何もしないって」と適当に励ますおそ松さん。
「眠いからさっさと選んで」と言う一松くんのものすごい圧力に逃げられないのだと悟る。
「ぜひこちらに!」と酔っ払い全開のチョロ松さん。
手前から十四松くん、チョロ松さん、おそ松さん、トド松くん、カラ松さん、一松くん。
十四松くんの隣で寝る勇気は正直ない。
酔っ払ってるチョロ松さんも…ないな。
一松くんは起こされて機嫌悪そうだし、
カラ松さんは何故かバスローブで怖い。
「…失礼します」
「…A!!」
「…消去法です」
トド松くんとおそ松さんの間に入れば、おそ松さんがキラキラした目で私を見る。
「熱い夜を過ごそうぜA」とか言ってくるおそ松さんをトド松くんが「やめろ」と殴った。
「おやすみー」
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