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くのじゅういち ページ12

「朝帰りだなんて随分と粋なことをするんだね」



背後の気配に振り向けば、にっこりと黒い笑顔をこぼす神威。

春雨の泊まっていた一室に出向けば、案外早く神威は見つかった。



「もう昼よ」

「ああ、そうだね。んじゃあ昼帰りか」




反論すれば、神威はまたニコリと笑む。




「で、お相手は?」

「愛しの私の布団よ」

「そりゃいいや」




ケラケラと笑う神威に、不気味ささえ覚える。

表面上は笑ってはいるが、相当お怒りのようだ。


殺気が隠しきれていない。


グッと、袂に忍び込ませたクナイを握りしめる。



神威と対峙するのは三回目だ。

手がじんわりと汗ばむのは、今の神威の向けている殺気が今まで見たことのないものだからだ。



「ねぇ、A・・――信じてた、よ」




一瞬だけ悲しそうに顰められた眉に、つい体が硬直しそうになる。

しかし、神威はその一瞬で表情を張りつけた笑みにもどす。



「Aが春雨に残らない以上、残念だけど・・Aとはお別れだ」



淡々と連ねられた言葉に、身じろぎ一つしない私に、神威は傷ついちゃうよと笑顔を絶やさない。

そして、


間合いを詰めたのは私だ。



磨いた忍術を駆使し、夜兎に動きとタイミングを悟られぬよう間合いを詰めれば、見事に成功。

ズームに映った神威の少し驚いた顔。


そして、放ったクナイは――・・



「ぐおぉッ!」




小さな唸り声を上げて、どさりと音を立てて落ちた人影。



八咫烏

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神阿(プロフ) - shiyuさん» 楽しんでいただけたようでとっても嬉しいです!ありがとうございました! (2016年7月31日 21時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
shiyu(プロフ) - ダイヤモンド・プリンセスとこの作品を読ませていただきました!後評価もさせていただきました(^^) とってもとっても面白かったです…!! (2016年7月31日 2時) (レス) id: aae2baa091 (このIDを非表示/違反報告)
真昼(プロフ) - はい!いいご返事期待してます!頑張って下さいね!p(^_^)q (2016年5月6日 22時) (レス) id: 193a3f96c8 (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 真昼さん» 検討させていただきますね!ありがとうございます! (2016年5月5日 22時) (レス) id: 3a209594c6 (このIDを非表示/違反報告)
真昼(プロフ) - 最終話?見ました!楽しかったです!その後が、気になります!続編書いて欲しいです! (2016年5月3日 11時) (レス) id: 193a3f96c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/  
作成日時:2016年4月18日 20時

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