どうしようもない ページ8
それから時間が経ち放課後になった。
因みに、石田君が傷ついた顔をしてからというものの、石田君は環を見なくなり、酷く落ち込んでいた。
・・いや、まるっきりというわけではないのだが、見つめる回数がめっちゃ減った。
そして今も放課後だというのに帰りの用意もせず、椅子に座ってボーッとしている。
折角話しかけてくれた徳川君達を完全無視だ。
理由はだいたい分かる。環の事だろう。
どうすればいいのだろうか。私が思うに石田君は環のことを少なからず想っている。たぶん。勘違いだったら凄く申し訳ないけど。
しかし、環は見ての通り服部君LOVEだ。まさに完璧なすれ違い。
「真美!」
『おう、どうした』
悩んでいると、環が嬉しそうに駆け寄ってきた。
「今から準備室行ってくるね!帰りが遅いようだったら先に帰ってもいいからね!」
『お、おう』
めちゃくちゃ幸せそうな顔で言うので、それを見た石田君が血涙を流し始めた。
やめろ、やめるんだ環・・!!石田君のライフはもうゼロよ!!
「じゃ、いってきまーす!!」
『イ、イッテラッシャイ』
ぎこちなく手を振った。
チラッと石田君を見ると、机に頭を擦り付け始めている。こ れ は ま ず い 。
『よ、よし・・。いっちょやってみっか・・!』
私は見ていられなくなり、石田君のもとへと向かった。
-続け-
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ニマ(プロフ) - おもしろいのに…最新頑張ってください!! (2016年8月13日 22時) (レス) id: 3174b68823 (このIDを非表示/違反報告)
noizu - 続きが気になります更新頑張って下さい (2015年5月2日 19時) (レス) id: 522ea41974 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:塩蕎麦。 | 作成日時:2014年11月12日 23時