【黒バス】王様ゲーム

王様ゲーム24 ページ26

日向視点


本当はわかってた。


別に木吉が悪い訳ではない、ということぐらい。


実行してないと2人が死んでたことぐらい。


でも、許せなかった。


俺はリコのことが好きだ。


だから木吉があの命令に従ったのが許せなかった。憎んでしまった。


死ね、と思ってしまった。


だからあんな命令をした。


そして木吉は命令通り、死んでしまった。


木吉が死んで、俺は心にぽっかり穴が空いたような気がした。


憎んでた奴が死んで嬉しいはずなのに…






あぁ、木吉は憎むべき相手ではなかったのに。


憎む以前の問題だ。


アイツは俺の仲間であり、俺がバスケを続けられてる恩人でもあったのに。


俺は仲間を殺してしまったんだ。


その事実は理解してるのに…


やはり心の何処かでアイツが悪い、俺は悪くない、と言ってる自分がいるんだ。


A「理解しようとしてないだけ、ですよね？」


Aの言ってる通りだ。


俺は理解したいないんだ。


こんなゲームが行われてる事実も、


俺が木吉を殺したという事実も。

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