51.また目が醒めても ページ3
セルシン投与後、Aは眠り続けた。
色々あったが仕事後に貴利矢の部屋に一旦帰宅した後の事だったため、もう深夜になっていた。
何故Aが消滅寸前になるまでの強いストレスを感じたのかは結局わからなかった。
他のメンバーが帰宅した後も黎斗はAの横でPCを打ち続けた。
あのフード男がどんなバグスターなのかデータ収集解析に集中した。
明け方、ふとディスプレイ越しに眠るAの横顔を見た。
黎斗は手を止めて立ち上がるとそっとAの側へ寄り添った。
愛しい顔はまだ苦悶様。感染ゲージは65%。
黎斗「何があったんだ、、」
そっとAの頭を撫でて手を握る。そのままベッドサイドの椅子に腰を下ろして冷えたAの手を自分の頬に当てた。
黎斗「私が必ず君を救う」
その声にAが薄っすらと目を開けた。
黎斗「A、大丈夫。私だ。」
黎斗は握っていた手を強く握り直すとAが少しずつ目を開いて黎斗を見た。
A「黎斗さん?、、あの人は、、誰?」
黎斗「あの人?」
A「私が帰った後に会っていた人、、」
黎斗「何を言ってるんだ?まだ夢を見ているのかい?」
優しく微笑む黎斗をぼんやり見ていたAの意識が覚醒して来ると共にその目を大きく見開き、握っていた黎斗の手を払いのけた。
黎斗「A、どうしたんだ!」
A「手なんか握らないで!!!」
黎斗「どれだけ君の事を心配したと思っている!」
A「心配?私なんかどうでもいいくせに!!」
黎斗「どうしてそうなる?!君を愛していると言ったはずだ!」
A「愛してなんかいなかったわ!!」
また暴れる始めるAの腕を掴んで黎斗はAを抱き締めた。それでも黎斗を拒否するAの感染ゲージがまた悪化する。
黎斗「A、落ち着いて聞くんだ!!君はドクターだろう?!こんなに取り乱して自分の状態を悪くするなど研修医以下だ!!」
A「私を騙してたくせに!!」
黎斗「A!!」
2人の大声にポッピーが慌ててドアを開けてやって来た。
ポッピー「Aちゃん?!大変!またゲージが80%!飛彩を呼ぶわ!!」
黎斗「ポッピー!鏡飛彩は呼ばなくていい!」
ポッピー「黎斗??」
黎斗「また眠らせても解決にはならない。Aと2人だけにしてくれないか?」
ポッピー「でも!!」
黎斗「大丈夫だ!」
ポッピー「わかった、、」
黎斗の真剣な目にポッピーは部屋を出て行った。
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うなぎ(プロフ) - 読み返しました。展開も会話も全部おもしろいと思う。打ち切り残念。結末のテーマは壮大な愛か、、、。色んな愛の形だよ。 (2018年5月27日 21時) (レス) id: f7b08b87dc (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - 優芽さん» どうもありがとうございます!また次回作、良かったらみてください♪ (2018年5月17日 17時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - moon791さん» いつも本当にありがとうございます!今回はこんな形でしたがまた次回頑張ります♪ (2018年5月17日 17時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - kojiさん» 途中で終わってしまってすみません!!またよろしくお願いします! (2018年5月17日 17時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
優芽(プロフ) - お疲れ様でした!面白かったです!次回作でも、あえることを願っています… (2018年5月15日 14時) (レス) id: aed56382a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おおさきまいこ | 作成日時:2018年4月29日 1時