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位置情報が送られてきた場所の駐車場に入ると、数人の人が立っていた
その中の1人がAさん
ということは、あとの2人を送っていくんだな
1人は女性で、もう1人は若い男の人
しかも、イケメン
しかも、Aさんも楽しそう話してる
3人で話してるけど、やっぱりAさんとその男の人にフォーカスしてしまう
仲良さげなんですけど・・・
入ってきた車に気づき、Aさんがこちらに笑顔を向ける
それだけでおれの顔も緩んだ
単純だな、おれも
と自分に呆れながらも駐車場に車を停めた
Aさんが2人を引き連れ車にやってきて、助手席のドアを開けた
「ごめんねぇ〜こちらの2人です〜」
2人とも乗って〜とフワフワした口調で促す
2人ともありがとうございます。と言いながら車に乗り込み、満員となった車内
「えーと、じゃあ田中くんからでいいかな^^」
とAさんが道案内を始めてくれる
出発してしばらくも経たないうちに、すぐに話題はおれ達の話に・・・
「彼氏さんですよね!!?」
と女性の方。鈴木さんというらしい
「あぁー・・・はい」
「人見知りなのでw おこってるわけじゃないよw」
とAさんがフォローしてくれる
『めっちゃ優しいですね!お迎え来てくれるなんて!!』
『いやー山田さん、いい人いるじゃないすかー!』
と高評価をいただき、なんだか照れくさい
「田中くん、この先案内できる?わたしもわかんないや」
『あ、すいません。次の信号右でお願いします』
田中さん案内になると、車内は急に静かになる
「ここら辺来たことないね」
「そだね。初めてかも」
Aさんの家に遊びに来たときはよくドライブしながら、Aさんの住んでいる所がどんな所なのか知るためにブラブラすることが多かったから、だいぶ慣れてきたが、やっぱり知らない所は多い
こんな感じで静かにおれたちも話しながら車を進めていると、鈴木さんが唐突に話し始めた
『彼氏さんめっちゃイケボですね』
え・・・なんて返せばいいんだろ、と悩んでいると、隣からハイテンションな声が飛んできた
「でしょ?!そーなの!!」
『えww急に惚気ないでくださいよw』
「だってほんとにイケボでしょ!!?」
そうですそうです!と鈴木さんも賛同し、いよいよおれも居心地が悪くなってきた
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作者名:カニカニハンマー | 作成日時:2021年11月30日 19時