7 ページ7
さっきまで忘れていた話を掘り返す
「結局、あれってなんだったんだろーな」
「あの女の子？」
「そーそー。
あの後の記憶なんてないし、
母ちゃんも気づいたら帰ってて
呼んでも起きないくらいぐっすりだったよ
って言ってたし」
「夢遊病って訳でもないしな…」
「ま、今のところは
集団で幻覚見たってことにしようぜ」
「納得できねぇけど、そう思うしかないか」
「お前ら、
俺の家で復習するって言いながら
何スマホゲームやってんだ」
飲み物を持ってきた心治己が入ってくる
人志と矢葉兎の手には
ゲームを起動したスマホがあった
「心治己…いつのまに…」
「いや、あの、一回だけ、な？」
「ただログボ欲しかっただけで…」
「問答無用だ馬鹿共！！」
「親友にひどぉい！！」
「アタイら泣いちゃう！！」
少しオカマ口調になった2人
「…亜野町さん、練判さん、
何やってるんですか…？」
ひょこっと心治己の妹が顔を出した
「花怜奈ちゃん！？」
「あれ、
今日習い事で居ないって聞いてたけど…」
「お前さっき出たばっかじゃん。忘れもん？」
「んーん、今日先生の都合で休みだった」
「へぇ」
「お母さんって今日シフトあったの？」
「いや、買い物。今日セールだからって」
「そ、」
「兄妹が、兄妹がここに…倦怠期兄妹が…」
「やめてやれ。
後倦怠期カップルみたいに言うなよ」
「邪魔しないから
お兄ちゃんの漫画読んでていい？」
「いいよ」
部屋に花怜奈が入ってきて本棚を漁る
「お！マジか」
「なんか、やる気でてきたなぁ」
「そりゃ良かった。早くやるぞ」
「「はーい」」
止まっていた手が動き出した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：僕っ子くん | 作成日時：2023年12月15日 8時
