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「…」
まだ教師すら出勤していない時間に
人志が教室にポツリ座っていた
「あ？何やってんのお前」
「おわっ、
びっくりするわやめろこの野郎こっちは今日提出の課題終わらせてんだよふざけんな邪魔とかキショいわつかお前早くね？いつもはギリギリにきてんだろ？もしかして今日車か？いいご身分だなこっちは頑張って徒歩30分歩いてるっていうのにさあ」
「マシンガンやめろ。
聞き取るの大変なんだよ」
「要は俺は課題やってるんだけど
なんかお前今日登校早くね？ってこと」
「はあ……今日は教室に来て寝るんだよ。
部屋で寝ると寝坊するから先に来て寝る」
「あらやだ策士」
「まぁまぁまぁ、
お前ら馬鹿には敵わないだろう」
「は？」
「ん？」
ピリピリとした空気
人志と矢葉兎の周りに喧嘩ムードが漂っている
「おいおい、
次暴れたら何されるか
わかんねぇんだからやめとけ」
「「心治己！？」」
「分かったらいい加減座って
各々やることやれ。
明日から期末テストだぞ？」
「あああ！！そうだテスト！！」
「完全に忘れてた！！」
そう
明日から学生の敵であるテスト期間
しかも期末だ
今まで赤点回避できるかできないかの
狭間にいた2人にはまぎれもない悲報だった
「馬鹿じゃん」
「ごめん心治己お母さん！ありがと！！」
「いつの間に俺は性転換したんだ」
「じゃあお父さん！！」
「……さっさとテス勉しとけ」
「親であることは否定しないんだな」
3人はいつものおちゃらけた雰囲気で
心治己はやれやれと
心の底で余裕をかましていた
「これじゃ寝てる場合じゃねぇ！！」
「でも俺テス勉よりまず課題があぁぁ」
「かんばれー」
「「いやお前もテス勉やれよ」」
「俺はいいよ…
別に赤点ギリギリとかなったことないし」
「なんかムカつくから答え写さして」
「ごめんもう提出済み」
「こんっの裏切り者が！！」
「やったもん勝ちよ」
「くそ…じゃあ矢葉t」
「ごめん俺も」
「お前ら…」
人志は絶望の表情で固まった
「あー、
記憶にある範囲内で
教えることは出来るぞ…？」
「教えてください…」
「ん、はいよ」
どこか罪悪感に潰された心治己は
答えを裏紙にまとめ渡す
「うっしゃがんばるぞー！」
「答え写すのをな」
「はははっ」
3人はテスト勉強も忘れ笑っていた
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作者名：僕っ子くん | 作成日時：2023年12月15日 8時
