百九拾九、ギリギリアウト ページ49
.
屯所の敷地内に強引にパトカーを止めると、山崎は私にまた肩を貸してくれた
隊士「Aさん!!!山崎さん!!!大丈夫ですか?!」
隊士「今すぐ救護班を!!!」
その声を聞きつけて土方さんや近藤さんが駆け付ける
土「お前無事っつってただろ…!」
「生きてる、から…セーフ」
土「どう考えてもアウトだ」
ほら、どうせこうなることは分かってた
隊士「Aさん山崎さんこっちです!」
土「…説教は後だ。先に治療してもらえ」
もう自分の足だけでは立てない私はそれに小さく頷き、山崎と一緒に医務室の方へ向かっていった
………のだが
晶「A!!!無事なの?!何処に居るの?!」
私の声を呼ぶ金切り声と、ドタドタと慌てた足音が二つ
……………こないで
晶「まあっ!!!そんなに血だらけになってしまって………早く!早く手当してちょうだい!!!」
朋「お姉さま…死なないで!」
ううう、と泣き崩れそうな勢いでこっちに近寄ってくる
それに気付いた山崎は歩みを止める
傍から見れば、悲劇の母親と妹に見えるのだろうが
…死なないよ、これくらいじゃ私は
「……………山崎、早く行こう………もう、辛、い…」
山「は…はい!!」
一秒でも早くこの場から遠ざかりたい
いや、あの二人から遠ざかりたいのだ
俯きがちに、その喧しい方をチラリと覗く
近藤さんが「落ち着いてください!」と宥めてはいるけど、「うちの大事な娘をこんなことに巻き込むだなんて…!」って矛先向けられる始末
それを原田さんが止めに入ってる
…ごめんなさい
そこで私の意識はブラックアウトした
目覚めた時に悪夢が待っているとは知らずに
113人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時:2018年3月27日 3時