検索窓
今日:9 hit、昨日:7 hit、合計:43,045 hit

百七拾八、八年 ページ28

土方side



土「うぉっ?!」

「うがっ?!」



Aに電話をかけようと、携帯に目を落としながら襖を開けると、まさかのその本人とぶつかってお互い転けかける


なんか今、とても女とは思えない声が聞こえたような聞こえなかったような



「…こんな所にいたの」

土「それは俺のセリフなんだが」



まあちょうど良かった、と前を歩き出す



土「お前に客だ」

「客…?そういえば誰か来てるみたいだったけど、その人?」

土「ああ。“日西”と言っていたが、知り合いか?」

「……………日西?」



虚空を見つめた後首を振ったAには、何も心当たりは無さそうだった


母親と娘のような二人だったから攘夷志士とかでは無さそうだったが


そのことを伝えると、更に首を傾げて何も無い虚空をまた見つめた



「それはいいとして、…さっきのあれ、何」

土「あれって何だ」

「ほら…焦ってるってやつ」



ああ、あれか


何かに焦ってる様だったからそう言った迄なのだが


今までは特にしてなかった素振りを暇さえあればやってたり、絶対に逃げてた俺との勝負も容易く買ったり


…生き急いでるっていうか何ていうか



土「…わっかんねーな」

「何」

土「何でもねぇよ。後で聞く」



それよりも先に客だろうが、と言ううちに玄関が近付いてきて同時に隊士や客の女のものであろう笑い声も大きくなってくる


そこに面してる角を曲がり、入口にいる二人を顎で指す



土「ほら、待たせてるぞ」



俺の斜め後ろで止まったAは



女「八年振りね、A」



顔を上げて客を確認した瞬間





「………う、そ」





俺にしか聞こえないような微かな声でそう呟いて固まって、俺の上着の端を掴んだ

百七拾九、向ける殺気→←百七拾七、ミーハー野郎共



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (57 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
113人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 真選組 , 土方十四郎   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/  
作成日時:2018年3月27日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。