百七拾三、見逃してやる ページ23
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直球すぎるそれに一瞬動揺して口篭る
土「
「……………分かった」
全部言っちゃえばいいんでしょう?と投げやりに悪態をつく
そんなことを言いながら、私は頭をフルに回転させた
どんな嘘を築いていこうか、と
「…簡単な話、ムカついてたの。田安達に」
土「理由は」
「そんなの二つに一つ。
…………………楽して金持ちになってたからよ」
土「……………は」
出任せについた嘘に自分でも焦りながら詳細を考える
「…だって、私達はこんなに
今に至っては家で寝て食べて女遊びしてるだけで金が入ってくるの。腹立たない方が可笑しいじゃない」
土「そっ…そうか」
まくし立てたそれに何故か土方さんは一瞬で納得してくれて、取り敢えず一安心
いや安心ではないけれど、「とにかく」と自分のテンポを戻す
「こんなしょうもない因縁を持っていた矢先に田安は殺されたの。せいせいした」
土「どっちみちそんな理由で殺しを働いたなんて、真選組のメンツが丸潰れになるから何処にも言えねえよ」
そう言うと引き出しから更に紙の束を追加した
これで見逃してやる、と煙草に火をつけながら
「だから、田安のことを私は殺してない」
心配しなくとも、証拠は
その言葉を信用したのかしてないのか、土方さんはフンと鼻で笑った
土「せいぜい始末書と報告書の偽造を上手くやっとくことだな」
「余裕」
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作者名:ユコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時:2018年3月27日 3時