百六拾三、執着 ページ13
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勝手に部屋の引き出しをガサガサと漁り、何処だ何処だと探す
資料はAが持っていくことにしていたはずだ
山「…いいんですか?勝手に探して」
土「上司だからいいんだよ」
山「副長知ってます?それ職権乱用って言うんですけど」
ガタガタ言ってる山崎を他所に「これだ」と例の書類達を取り出す
目を通していくと、何枚か無くなってる部分がある
土「…足りねぇな」
山「先にその部分だけ資料館に持ってったとかではないんですか?」
土「そんなの効率悪ぃし不自然すぎるだろ」
クソ、と舌打ちをしつつ立ち上がる
土「山崎、Aに電話かけろ。出るまで何度もかけ直せ。出たら何としてでも場所聞き出せ」
山「そんな!副長でも出なかったのに…」
土「いいからかけろ!俺は近藤さんに理由話してパトカーを出す」
可笑しい
Aは妙にこの件に執着し過ぎてる
良くない兆しだ
今回の件について近藤さんに話すと、驚きつつも「分かった」と頷いていた
土「ところで、何でAは休暇とってんだ」
近「…ああ、それか」
困ったような顔で少し考えると、話し出した
近「俺にも詳しくは分からねぇ。けど、
土「…なんだそれ」
近「あいつは人に弱みを知られたくないと思ってるから、全部抱え込んじまってんだろ?それが辛くなったんじゃねぇかなぁ」
俺たちの知らないところで、いつも何かと戦ってんだよ
その言葉を、何故か重く感じた
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作者名:ユコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時:2018年3月27日 3時