普通じゃない.16 ページ18
｢え、生けるって…看護師さんがくれたものなのですか？｣
片方の看護師さんの手元にはよく見ると一つの花瓶があった。
私が問えば、違う違う！と否定する。
｢あの男の人！あなたの知り合いなんでしょ？｣
｢え？｣
｢昨日の！真っ赤な薔薇持ってきた人よ！｣
｢………………えっ……？｣
1人の人物が私の頭の中を過ぎった。
過ぎったってものじゃない。
大きく私の心臓がドクンと跳ねた。
1度時が止まったように、数秒動かなくなった。
けれどお構い無しに看護師さんが続けた。
｢昨日は真っ赤な薔薇の花束だったのにねぇ。今日になるといきなりひまわりなんか持ってくるんだもの。びっくりしたどころじゃなかったわ｣
｢無礼な人なんて思ってたけど、意外とちゃんとしてるのかもね。ちょっと見直したわ｣
｢そうね。しかもこのひまわり自分で摘んできたみたいだし。朝から服が砂まみれになってたのよ。ホントどこまで行ってきたのって感じ｣
｢でもひまわりって縁起がいいじゃない。何度も言うけどちょっと見直したし。ちょっとね。うふふ。だからあなたが来る前に枯れないように花瓶に生けておいてあげようと思って｣
饒舌にしゃべる看護師さん。
どうやら本当にカラ松さんのようだ。
そして見直されている。
ちょっとを強調しているが。
だけどどうして急にひまわりなんて…。
｢昨日私彼に強く言い過ぎちゃったのかしら？｣
｢そう？でもお見舞いに真っ赤な薔薇は本当に失礼よ｣
｢それもそうよね。…まぁ、あなたやあなたのおばあちゃんのために砂まみれになってまでねぇ。こんなにしてくれる人なんていないわ｣
看護師さんが黙ってひまわりを見つめる私に言った。
それは、昨日よりも、とても穏やかな笑顔だった。
.
｢彼、優しい人ね。ちゃんとお礼言っておいて下さいね｣
｢…………っ…はい、…｣
.
何故だがじんわりと、心が温かくなった。
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尾っぽ(プロフ) - skm130さん» わわ！お返事遅くなってすみません！こんな作品のためにお時間割いて下さりありがとうございます！またいつでもコメントしてくださると嬉しいです^_^︎ (8月21日 22時) (
レス) id: 96e7b68837 (このIDを非表示/違反報告)
skm130(プロフ) - こんなに素敵な作品と素晴らしい時間をありがとうございました。この作品が大好きです。コメント失礼しました。 (2019年5月5日 0時) (レス) id: d6899efe03 (このIDを非表示/違反報告)
尾っぽ(プロフ) - リカさん» まじですか！？！？！まじですか！？！？！うわぁぁぁほんとに嬉しいです泣、、私からしたらあなた様がお優しすぎて神です…これからもご期待に応えれるように頑張りたいと思います…！！ (2019年2月20日 23時) (レス) id: 4b3d387825 (このIDを非表示/違反報告)
尾っぽ(プロフ) - milkyさん» ええええ！！！私も幸せになって欲しいと思いながら書きましたが、泣いていただけるなんて嬉しすぎて私が泣きそうです(なぜ)こちらこそありがとうございますぅぅ…！！ (2019年2月20日 23時) (レス) id: 4b3d387825 (このIDを非表示/違反報告)
リカ - わあああ……こんなに泣いた小説初めてです……ほんとに作者様神すぎて……神作品でした！これからも応援しますっ！頑張ってください！！ (2018年2月26日 2時) (レス) id: aa7e1fa533 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：尾っぽ | 作成日時：2016年6月21日 23時
