TAKE９ 大騒ぎの渦中にて ページ14
「何でもない何でもない自分でやっただけだ」
「おや、君はろくろ首だったのか？」
「あああ！それは違う！」
絶対にバラすものかとしらばっくれる審神者に鶴丸国永が茶々を入れる。
審神者が無視してこの場を片づけようとそっぽを向くと、誰かが立ち上がった音がした。
真っ先に気が付いた五虎退が振り向くと、つられた何名かがそちら向いた。
それに気が付くと、残りの皆も一斉にそちらを向き、誰が立ち上がったのかを確かめようとした。
「僕がやった」
「お前」
真直ぐに歌仙兼定を見つめて言い放ったにっかり青江を見て、審神者は彼の言葉を遮るように大声を出した。今度は審神者の方に視線が集まり、審神者は一呼吸置いてからにっかり青江に言った。
「あれは事故だ。そうだろう？」
「意味深……」
また茶々を入れた鶴丸国永の脳天に、一期一振の手刀が落ちた。鈍い音とともに鶴丸国永は叫ぶこともできずに机に突っ伏した。
「いや、僕が一方的にやったことだよ。君が僕を庇う必要は無い」
「でも」
このままだと話が進まないことを察知した歌仙兼定は審神者の言葉を断ち切って言った。
「これでは話が進まないだろう。とりあえず、昼食が終わったら、二人から話が聞きたい」
歌仙兼定の有無を言わせぬ物言いに、二人は黙って頷いた。
一通りの様子を固唾をのんで見守っていた刀剣達は、先ほどとはがらりと声色を変えた歌仙兼定の号令でまた動き始めた。
「君たちも、二人が気になるのは分かるけれど、昼食をさっさと食べてしまおう」
二回手を叩く音を聞いた刀剣達は、近くの仲間と顔を見合わせて大人しく着席した後、いつもより静かに昼食を再開した。
「さて、話してくれないかな」
離れの小部屋にて、気まずそうに並んで正座をするにっかり青江と審神者。二人の真正面で般若を背負っているのは歌仙兼定だ。逆らうとどうなるのか分からないので、二人は正直に話すことにした。
「主、君はどうやら、にっかり青江君のところへ行ったそうだね。それは何時だい？」
「手入れが終わる少し前」
「だいぶ遅くだね」
驚いた顔をした歌仙兼定に、にっかり青江と審神者が代わる代わるその時のことを話した。
終わった時には、歌仙兼定が頭を抱えていた。
「己の主を傷つけたという事は、謹慎処分で済まないかもしれないよ」
長い溜息を吐いた歌仙兼定に、焦った審神者が話しかけた。
「歌仙、あれは私も悪かったと言える。どうか寛大な処分を」
「処分」
歌仙兼定はそれだけ呟いて、顔を上げた。
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いなほん(プロフ) - 最゛高゛で゛す゛……!!!!素敵なにっかりさんをどうもありがとうございました！ (2016年12月4日 17時) (
レス) id: eb5ee429dc (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - 拳銃さん» すみません、御指摘ありがとうございます。次のお話で、書き方を変えてみます…。 (2016年9月16日 21時) (レス) id: 873a9a633f (このIDを非表示/違反報告)
拳銃(プロフ) - もう少し間を開けた方が読みやすくなりますよー。はっきり言ってこれ読みにくいですね。二、三行で良いので間隔取ってくださいね(´-ω-`) (2016年9月15日 23時) (レス) id: d214872701 (このIDを非表示/違反報告)
ルサルカ(プロフ) - 新鮮な鉛筆(２B)さん» ありがとうございました！電車の中なのにニヤケちゃいました！www更新のんびり待ってるのでのんびり頑張ってくださーい！応援してますw (2016年9月9日 19時) (レス) id: 2218d295b6 (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - ルサルカさん» 「待つ」ですか、リクエストありがとうございます！また時間が開いたら書かせていただきますね。 (2016年9月4日 8時) (レス) id: 451b47dddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新鮮な鉛筆(２B) | 作成日時：2016年8月10日 13時
