trouble.21 質問時間。 ページ23
武装探偵社の応接室のソファに座り、向き合う自分と太宰サン。
物凄く居づらい。
…因みに国木田サンは太宰サンに依頼をしたと云う人の対応をしている。
うん。絶対苦労人だ。
武装探偵社のコンビとも云われているらしいお二方の自己紹介が終わり、自分の番となった。
名前を云うのはしばしば抵抗が有ったが、向こうが云ったならば此方も云わなければならない。
意を決するしかない。
「…自分は柊と云います」
名乗ると、今迄此の苗字は耳にした事が無かった様で、太宰サンは変わった名前だね、と意味深な表情で自分の顔を眺めて来た。
「苗字は柊、と云うけど、下の名前は何と云うのだい?」
「え、教えないとですか」
「嗚呼、教えてくれ給え。名前には其の人の象徴と云うべきものだろう?」
…初めて聞きましたね、其れ。
一度も現世では聞いた事が有りませんよ、
だが向こうも下の名前は云ったので名乗らないとまたフェアじゃ無いだろう。
「…柊蓮、です」
「蓮君、か。君に良く合った名前だよ。
…其れよりずっと思って居たのだけど、其のストール、暑くないの?」
太宰サンは自分のストールを指差しながら頬杖をついた。
「太宰サンの上着に比べたら微塵も無いと思うわ…ます、…其れにコレ、宝物だし…」
「ふぅん…そうなのだね。…ところで君は関西出身なのかい?」
何故分かった?
…さっきのボロが原因か…。
太宰サンの監視力を舐めちゃあいけないな。
「あー、そうですそうです。一応」
「じゃあもう一つ、
…其の眼帯、どうしたの?」
眼帯、其の言葉に少しドキリとして、
自分は自分の左目に付けている黒い眼帯に無意識のうちに手を当てていた。
「…此れは………まぁ、時間が経てば教えます」
「…ちぇ」
太宰サンは残念そうに欠伸をし、ソファに寝転ぼうとした…が、其れは叶わなかった様だ。
太宰サンの背後に鬼の形相。
国木田サンである。
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梓(プロフ) - ルルナナさん» ありがとうございます!!これからも面白くしていけるよう精進して参ります! (2019年7月21日 17時) (レス) id: 73b249ebe7 (このIDを非表示/違反報告)
ルルナナ(プロフ) - とっても面白いです!応援してます! (2019年7月21日 9時) (レス) id: f75b5a5c4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梓 x他1人 | 作成日時:2019年1月21日 0時