第二話 ページ4
浦原商店内─────────
商談を進める二人を襖越しに一人の女性が聞き耳を立てていた。
貴方「(彼女が朽木ルキアさん…。白夜さんの義妹さんだったかしら。
顔は見えないけど、話し方や口調は確かに兄妹ね)」
一人の女性は、懐かしい友人の声、表情を思い出し
美しく穏やかな笑みを浮かべていた。
─────────
朽木「これしか手に入らなかったのか」
浦原「そう言わないでくださいよ〜、
それだって2番人気で苦労したんスから」
希望通りの品ではないそれに不満の表情を見せる朽木、
しかし軽口を叩けるほど2人の間にはそれなりの信頼関係があることも見て取れた。
浦原「それよりも、いつまでも誤魔化せるもんじゃないっスよ」
そういう浦原の真剣な表情に、朽木は顔を曇らせたままその場を後にした。
─────────
朽木の去った店内で、襖が女性の手で開けられた。
浦原「おはようございます、Aサン」
握菱「A殿、起きてらしたんですか」
貴方「おはようございます、みんな。いい天気ですね〜。」
先程までの重い空気を消すように、穏やかな笑顔で女性が現れた。
雨「おはようございます、Aさん」
ジン太「うっす」
貴方「おはよ、2人とも。あ、朝ご飯まだでしょ?
今作るんで、もうちょっと待っててくださいね〜」
彼女はこの店に居候しつつ、家政婦のように家事をこなしていた。
そんな母親のような、姉のような存在の彼女にジン太、雨の2人はしっかり懐いていた。
浦原「おっ、今日は何作るんスか〜?
いやあ、Aサンの料理は何度食べても楽しみっスね〜」
そういい浦原が彼女に抱き着こうとするのも、最早この店では見慣れた光景である。
そして…
貴方「喜助さん、お食事いらないようですね」
と、卯ノ花を思わせる恐ろしい笑みと、
そのか細い腕からは考えられない握力でねじ伏せる光景もまた、
この店の普段の光景であった。
86人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
神田(プロフ) - すごく続きが気になるんですが更新の予定わないですか?? (2022年1月5日 4時) (レス) id: cf3f4f58f3 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - もう更新しませんか?>< (2020年9月15日 20時) (レス) id: 5f671b2301 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 新しいお話を見ました!夢主の斬魄刀の玉藻御前が気になります!更新頑張ってください!! (2020年7月1日 5時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
beNi(プロフ) - 黒パラさん» お読みいただき、こんなに絶賛して頂いて恐縮です!笑 黒バラさんの言葉を励みに今後も頑張っていきます!応援の程よろしくお願いいたします! (2020年6月29日 2時) (レス) id: d7e7cc7b3b (このIDを非表示/違反報告)
黒パラ(プロフ) - すごい好きです。1回しか評価できないのが悔しいくらい好きです!! (2020年6月28日 18時) (レス) id: bea5130225 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:beNi | 作成日時:2020年6月21日 23時