シニンベヤ編-1 ページ11
仕「校内に爆弾だなんて物騒な話ですね」
私達はテレビ越しに学園の様子を見学していました。勿論こうやって感想を溢したところで私達は画面の向こうには何の影響も与えられませんし、向こう側の皆様に声が届くこともありません。
十「保健室の奴を見た限り、爆弾の威力かなり高いんじゃねえの。いつか学園ごと吹っ飛ぶかもな」
今まで少し退屈そうだった月詠様がケタケタと笑っています。爆弾騒ぎが起こってからは少々面白そうに画面を眺めているような気がします。彼の思考はどうやら数本ねじがぶっ飛んでいるようです。
湊「もうっ、そんなこと言わないでよ〜。みんなの命がかかってるのに……」
仕「そうですよ。向こうの皆様は私達と違って生きていますから」
二人に咎められた月詠様は少々罰が悪そうに目を背けました。
十「別に、俺様は生きてても楽しんでたと思うぜ?校内の爆弾を全部探すくらいには」
それだけ言うと月詠様は黙りこくってしまいました。
校内の爆弾を全部……一体、学園のいくつの爆弾が仕掛けられるというのでしょうか。もしかしたら、犠牲が出るまでいくつもの爆弾が設置されるのかもしれないなんて思うと恐ろしくなりますね。
仕「ところで、宝条様はどう思いますか?この爆弾騒ぎ」
光「ボクかい?」
何だか最近はキッチンに引きこもりがちな宝条様がうーんと唸ってから、言いました。
光「もうじき終わるんじゃないかな。6個目の爆弾で終了に1票だね」
仕「6個目、ですか?そもそも、今はいくつの爆弾があったんでしたっけ」
湊「う〜んと、最初に爆発した爆弾と美術室の爆弾と温泉の爆弾で、3つかな?」
6個目を指定した宝条様ですが何の根拠を持って6個だと言うのでしょうか。
仕「どうして6個目だと?」
光「特に理由はないかな。強いて言うなら、ボクの勘は冴えるからね」
直感、ということらしいです。それにしては自身のある様子にも思えましたがこれ以上考えても仕方がありません。
光「ところで、ボクたちもペペロンチーノを食べないかい?見ていたら少し羨ましくなってね」
十「パスタより肉がいい」
光「じゃあ、ステーキでも足そうか。今のボクは料理にハマっていてね……!」
そういうと宝条様は向こうのキッチンへと走って行きました。キッチンには壁が隔てられているので、こちらからはあまりよく見えません。
十「彼奴、あんなに料理するやつだったっか?」
不思議そうに月詠様が首を傾げます。生憎、私もそう思っていたところでした。
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桜子(プロフ) - そなさん» コメントありがとうございます✨ここまで読んでいただけてとても嬉しいです!次週から裁判編へと突入していきますので、今後とも楽しんでいただけたら幸いです♪ (2023年3月25日 17時) (レス) id: ec8bf151a4 (このIDを非表示/違反報告)
そな(プロフ) - この作品を知ってここまで一気読みしてしまいました…。すごく面白いです、これからも頑張ってください! (2023年3月23日 22時) (レス) id: 8240083825 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーすりー | 作成日時:2023年3月11日 9時