仲良しらしい ページ33
あのクリスマスの決戦(可愛い兄弟喧嘩)から1か月が経った。
時の流れはつくづく早いもんだな…と思う。
こんぐらいの時期になると世間は、受験だ受験だ!と馬鹿みたいに騒ぎ始める。
そんなに必死になって勉強してお疲れ様………なんて世の受験生をバカにしてるが、そう言えば私も一応中学三年生だった。
待て待て…勉強なんてした事ねぇぞ?
学校のテストは毎回、解いてる振りをして名前を書いてそのまま寝るから壊滅的だ。
そう!私は脳筋なもので、そんな長ったらしい文章とか計算とか見ても何も分からないからだ!
いや、これは自慢することじゃない。
あ、でも前………副教科みたいなので保健は面白かったから寝ないでちゃんと解いたら100点だった。
誰かさんのせいで割と変な知識はついていた。
こんなんで100点とっても全然嬉しくない。
高校なんて行かないでいっその事、夜職か格闘技なんかで暮らしていこうか。
なんてアホみたいな事をぼんやりと考えながら、学校の帰り道を歩く。
『……あ』
「げっ…!?」
道の角で曲がると、いきなり目の前にアイツらが現れた。
それも2人とも私を見るなり、顔を引き攣らせて後ずさりしている。
いいね、久しぶりにからかってやろう。
『やっほ〜、一虎くんと場地きゅん!』
私は2人に一気に近づいて、必殺上目遣い。
「うわぁ、絶対今日厄日じゃん」
『ふふっ好日の間違いでしょ一虎くん。てか、何で一虎くんも場地きゅんと一緒の黒の特攻服着てるのぉ?前まで白だったよね?』
まさかのこいつも東卍に加入したのか?
前まで敵同士とか言ってた癖にいきなり何があったんだ?
『ねぇ〜、黙ってないで教えてよっ!プンプン!』
何故か狼狽えている一虎に詰め寄り、ポカポカとすごーく優しく叩いてそう言うと
「ば、場地ぃ〜助けて…!」
と一虎は場地の後ろに回り込み身を隠してしまった。
私のぶりっ子枠取るな。
「やめろや、きゃぴ子。一虎が怖がってんだろ?」
『(きゃ、きゃぴ子?)……え〜ん、酷いよぉ場地きゅん!一虎くんの事について知りたかっただけなのにぃ!』
「も、元はと言えばお前のせいだ!ゴリラ女!お前があの時俺を邪魔して決戦に大遅刻させて…!気づいたら東卍の奴らと仲直り状態だったわ!」
場地の肩から少しだけ顔を出して、声を荒らげる一虎。
私のせい?
東卍とまた仲良しこよし出来るようになったんだから、いいじゃねぇか。
コイツ腹立つ。
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のの - 三途出たら面白そう (2023年4月26日 23時) (レス) @page9 id: 45d6e93948 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 三途も出て欲しかったです (2022年12月18日 14時) (レス) @page8 id: d85abe7ad7 (このIDを非表示/違反報告)
奈々子 - ヒプマイバージョンも作って欲しいです飴村らむだにあわせたらぜったいおもしろそう (2022年7月31日 10時) (レス) @page15 id: 2f5361bf3f (このIDを非表示/違反報告)
M - ぶりっこかーうわぁって思いながら読んでみたら5ページ目で惚れましたありがとうございます (2022年6月30日 2時) (レス) @page5 id: 0bd2a9d625 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいんせちあ(プロフ) - あ"ーーーー!!!気になるぅ!!!! (2022年6月19日 18時) (レス) @page47 id: 2e29fc010d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:光と慈雨 | 作者ホームページ:http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時:2021年9月21日 22時