執事 ページ22
いつもに比べて闇の密度が濃い夜であった。
仕事帰りに黙って家に向かって歩きながら、上を見上げる。
相変わらずカイロの夜空は、月明りの中にも星は銀砂のように細かく煌めかせていた。
こんな夜の日には決まってアイツが来る……と言うのに、ここ3日間あの変人は姿を見せていない。
何処かでぽっくり死んでしまったのだろうか？
いや、絶対にそれは困る。
あの変人が死んでも寂しいとか、悲しいとかそんな感情はないが、貸した287£Eは何がなんでも返して欲しいのだ。
たかが287£Eのように思えるけど、私にとってみれば"されど"287£Eだ。
こっちの世界に来てから、ギリギリで生活している私にとってお金に"たかが"などはない。
もう何だったらこの際、DIOには手渡しでいいから返しに来て欲しい。
『って言ってますけど、DIOさん今日も会いに来なかったじゃねぇか』
ふと、気づいたらもう自宅。
私はため息をついて、フラフラと家の玄関に向かって歩く。
『………ん？』
すると、その玄関の前に人らしき影を発見。
暗くてよく見えないが、この時間帯に私の家の前で待ち伏せをしている変人は1人くらいしか見当たらない。
『あ、DIO！』
私は急いでその人物に近づき、トンっと肩あたりを小突く。
『3日も何してたんだよ、全然会いに来ないからトンズラしたかと思って怖かったんだけど…！』
｢………｣
『あ、れ？』
ここまで言い切って私は妙な違和感に気がついた。
この目の前にいる奴、DIOにしては少し……いや大分雰囲気が違わないか？
暗くて誰かは分からないけれど、DIOじゃない気がしてきてしょうが無い。
なんてったって、あのDIO特有の性格……ゲロ以下のオーラがあまり感じない！！(失礼)
私は咄嗟にその人物から距離を取った。
『え、っと…あの、誰っすか？』
｢そんなに警戒しないでください｣
そう言って、その人物が2歩前に出て私に近づいた。
そして、今まで影に隠れて見えなかった"そいつ"の姿が街灯に照らされてあらわになった。
『……！？』
ソイツは何とも奇抜な格好をしていて、顔には変な模様が額から鼻先と顎にまでついている……本当に全く知らない人だった。
『いや、マジで誰やねーん』
｢初めまして。DIO様の執事をしております、テレンス・T・ダービーと申します｣
『あー、なるほど…あの変人の執事さんでしたか』
びっくりしたー、てっきり不審者かと思ったよ。
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わるび - 読み始めました。ふたりも見守るキャラクター達も凄く可愛らしくて、家族が居るのに笑ってしまいました( *´艸｀)素敵な作品を作ってくださり、ありがとうございます！ほのぼのと癒されました。 (2022年9月23日 20時) (
レス) @page50 id: 08dad0f4f2 (このIDを非表示/違反報告)
処刑人 - 夢主さん・・・・頑張れ骨があったら拾っときます。 (2022年8月24日 14時) (レス) @page41 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ツルツルピッカーん!!労宮を押すと確かに痛い (2022年8月22日 5時) (レス) @page37 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
ﾗｳﾙ(プロフ) - 夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人さん» 色々と嬉しくて禿げます（？） (2022年8月21日 15時) (レス) @page36 id: cb2141a780 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ﾗｳﾙさん作品とか関係ない、やりたきゃやればいいのです✨返信ミスではありませんよｳﾌﾌ♥ (2022年8月21日 8時) (レス) id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2022年8月5日 18時
