36話 「悲しい笑顔」 ページ39
〜ナルトside〜
「ねぇ…ちょっと、あの子……」
「おい、あの子とは遊ぶなって!!」
……そんなに…言わなくたっていいってばよ
折角、みんなと楽しく遊べたのに…。折角、みんなといっぱい笑えて…友達にだって…なれたのに……。
ペタン
俺は俯いたまま、木の下に座った。俺は…今どんな顔してるのかな……
「ねぇ…ナルト…」
「何だってばよ……」
隣から、ブランコに乗ったAの声がした。
「今日、楽しかったよね!みんなと沢山喋れたし…笑えたし…。」
…………!!…何言ってるのA…?Aは俺の気持ちに気づいてない────……
顔を上げると、Aと目が合った。Aの瞳………なんだか…凄く悲しそうな瞳だった。……Aはきっと気づいてるんだよな………。
「ねぇ…A…俺ってばさ、なんで親がいないのかな……。わかんないんだってばよ……みんなは小さい頃から親がいるのに、なんで俺にはいないんだってばよ……なんで俺だけが避けられるんだってばよ……なんで……なんで…」
そうだよ…なんで俺だけがこんなにみんなと違うんだってばよ……。今迄堪えてきたものが……全部零れ出てきた
「……。ナルト……」
……?どうしたってばよ、A
「…………なろうよ!!」
Aが俺に手を差し伸べた
「この里の誰よりも強く……そして、この里のみんなに………認められる存在に!!」
「………!」
俺に手を差し伸べてきた……Aの髪と目は、綺麗な赤色に輝いていた
……Aにだって…親がいない。俺と同じで、今迄苦しんできたはずなのに……何でこんなに……なんて言うか…強くなれるのかな…?そう言うところ、尊敬するってばよ!!
……ありがとう…
落ち込んでた俺はAの言葉ですっかり元気になった
……俺は…一つ、Aに頼みたいことがあった
「な、なぁ…A、ちょっといい?」
「ん?何ー?」
「お、おお…お俺の、
親友になってくれっ…てばよ!!」
目を大きく見開いたA。うわぁあああ!!こ、この反応はヤバいってばよ!!
「……いいよ!」
「…え?い、今、いいよって言ったか?!い、言ったぁぁぁああああああ!?やったぜぇーーーーー!!!!」
俺は思いっきり飛び上がって叫んだ
「ず、ずっと親友だってばよ!!約束だってばよ!!」
「………………………うん!」
そう言ってAは嬉しそうに笑った!
………だけど、何故か、少しだけ……
…悲しそうに…笑った
〜ナルトside〜終了
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作者名:いっちー | 作成日時:2017年8月17日 23時