【NARUTO】ナルトの親友は最強！！ (ページ4)

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2話「獣の目」ページ4

～オビトside～

…………………………………おかしい。
もうすぐその里に着くはずなのに全く人の気配を感じないのはなぜだろうか。

俺は暁の戦力を強めようと、ある里の優秀な忍を誘いに行ったんだが……あと1キロ程で到着するそこからはなんの気配も感じない。と、その時。

ｿﾞｸｯ

急に俺を寒気が襲った。これは…………物凄い量のチャクラ。こんなチャクラ尾獣でない限り持っているはずがない。まさか、人柱力か？しかし、この里には人柱力はいなかったはず……。暗い森を駆け抜けたそこには……

里はなかった。その代わりに巨大な穴が幾つもあった。確かに此処のはずなのに、おかしい。

其の穴の一つに誰かが倒れていた。
ｻﾞｯ穴の前に立ち、よく見たら……………

「…………子供？まさか……こいつがやったのか？」

倒れていたのは3、4歳くらいの子供。こんなガキが里を消滅させることなど不可能に近い。しかし、可能性はあるという事か……

俺は子供に近づいていった。それに気づいたのか、子供が息を止めるのが微かにわかった。

「……死んだフリはもうやめたらどうだ。」

子供は飛び起き、俺を睨みつけた。余程人が信用出来ないのか……真っ赤に染まったその目は獣の目に近かった。

「……ダレだ？」

不自然な発音で子供は言った。手足も痩せており、まともな教育を受けていなかったのか？
子供の質問に俺は一瞬なんと答えようか迷った。……ただの小さな子供だ。本名を名乗ってもいいだろう……。

「うちは…………オビトだ。」

「お………びト？」

「そうだ」

この凄まじい量のチャクラ。こいつは……何者だ。

「これは…お前がやったのか？」

子供は黙り込んだ。否定しないということは肯定なのか。とりあえず今はこいつをどうするか。他国の忍びに見つかれば必ず捕まり、死ぬだろう…
俺には関係ない事だ。さっさと帰…………

……俺はもう一度子供を見た。子供は一人でこの村を潰したのだ。もしも人柱力だとすれば、今長門を騙して一尾から九尾を捕まえさせようとしている。ここで捕まえれば探す手間も無くなる……。人柱力でなくとも一晩で里を消す程の力だ。捨て駒には使えるかもしれない……。

どうせこの子供には帰る場所などないのだろう。ならば……

「……来るか？」

俺を見上げた瞳は暗い。光が無く、まるで死んでいるようだった。しかし、一瞬だけ微かに微笑んだように見えたその顔を子供は縦に強く振った。