【NARUTO】ナルトの親友は最強！！ (ページ12)

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10話「芸術」ページ12

よし、この角を曲がれば、もう岩隠れの里だ！！
緊張はしていたものの、実は私は初めての任務が結構楽しみだったのだ。このまま誰にも会わずに、さっさと目的の相手を見つけて任務を終わらせ……

ドカッ

「……っ！！」

「いっ……てぇぇええなてめぇ何しやがる？！うん？！」

……る訳には行かなさそうだ。誰かと激突してしまった。八歳ぐらいの子供か。大人じゃなくて本当に良かったぁ…。ここは不幸中の幸いなのか……。

「……って……うわぁぁぁぁぁあああああああ！！！！オイラの最高傑作がぁ！！」

なんだこいつ。…ぶつかった拍子でなにか落としてしまったのか？しかしやけにテンションたかぃ…

「てめぇこれ作んのに一ヶ月以上かかったんだぞ？！うん？！どうしてくれんだよ？！」

やば、完全にブチ切れてる。やっぱり不幸中の不幸だったわ。こういうのはほっとけばいいんだよね。うん。

「って無視かよ！？」

流石にこれ以上怒らせると何があるかわかんないからとりあえず謝っとこう。

「ごめん……ホントはこんなつもりなかっ…」

「ごめんで済むかと思ってんのかよ？！うん？！？！」

「じゃあ何をしろっつってんだよ？！うん？！？！」

逆切れしてしまった。しかも口調が移ってる。

「はぁ…」

今ゼツの溜息聞こえたと思ったんだけど気のせいかな…

私は今何やってんだ…。そう、粘土を練ってんだ。

「おい、A！！そこはもっとこうやってやるんだ分かるか？！うん？！」

さっき私がぶつかった少年はデイダラというそうだ。それで私もデイダラに名前を教えてやったのだ。感謝するが良い。
デイダラが先程壊してしまったものは宝物だったようで…。デイダラによると、本当だったら償っても償いきれない罪だそうだがまた作り直すのを手伝えば許してくれるらしい。…しかしさっきのアレはやばかったな。勿論あのブチ切れ度も半端なかったけどそれよりも半端なかったのは粘土で作った造形品の量だ。部屋はまさに粘土で埋め尽くされていた。

「見たか？！これがオイラの芸術だ！うん！」

「芸術っていうか……ただの粘土オタク」

「あぁん！？」

それから一時間ぐらい彼に芸術についての説教を受けた後にようやく粘土を練り始めたのだ。

「あ……デイダラ。私違う国から来てるから一応密入国してんだよね。大丈夫なの？」

「お前ホントにこんな山奥に誰かが来るとでも思うのか？うん」

確かに…あ、だけどそういえば

私のチャクラって………………………。