ジャポンのヤンキー、魔法使いになる【ハリポタ】 (ページ9)

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安らかに寝ていた…とは言い難いが(クソ神のせいで)、寝ていた私を起こしたのは顔に傷のある少年だった。

頭がガンガンする。ハザマとやらを行き来する副作用とでも言うのか。

アタシも顔の傷に憧れていたことがある。恥ずかしながら。眼帯とかつけてたな。あ、黒歴史ってやつか。

ソイツはリーマス・ルーピンというやつで、礼儀正しく自己紹介をしてくれた。

しばらくルーピンと話していると、あの二人が帰ってきた。ポッターは何故かニマニマとしていて気持ち悪い。

「ただいま～ってあれ？アヤナミの友達？」

『友達？？いや、ん？友達か？』

「こんにちは。Aの友達のリーマス・ルーピンです」

友達になってたらしい。そして名前呼び。これだから陽キャは。

「そっか！僕はジェームズ・ポッター」

「オレはシリウス・ブラック」

同い年の男の子とあって、三人はすぐにうちとけた。そして何故かアタシも親友認定された。陽キャって怖いよな。

「聴いてくれ！僕は運命の人に出会ったんだ！！」

『は？』

「赤い髪に、深緑の瞳……♡君も後で会えると思うよ！

あ、そうだ。アヤナミ、君にお菓子を買ってきたよ。君はマグル生まれだから見慣れてないと思って」

『お菓子…？わざわざ悪いな。あ、金…』

アタシはようやく一番の大問題に気づいた。金がねぇ！やばい…と思っていると、ローブのポケットがずしっと急に重くなった。

これ、ご都合展開来てるぞ。三人に悟られないようにポケットに手を突っ込むと、巾着に入った金貨らしき物が入っていた。

アタシが急に現れた金に困惑していると、ポッターが笑った。

「いいよ。僕が勝手に買ってきただけだから」

『あ、ありがとう…。あの＿』

「なんだい？」

『後で金について教えてほしい。アタシの生まれ故郷のとは多分違うだろうからな』

「もちろん。お易い御用だよ」

ポッターは快く頷くと、アタシに小さな紙箱を手渡した。

『か、かえるちょこ……？』

「開けてみろよ」

アタシが箱の文字を読むと、ブラックがニヤニヤ顔で言った。怪しい。これがびっくり箱の可能性も出てきたぞ。気をつけなきゃな。