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prologue2 楓視点 ページ3

ガタン!

カエデ「…わあっ!!」

突然、私の隣にあったもう一つのロッカーが音を立てて大きく揺れた。

驚いて振り返った私の目の前で、ロッカーの扉がゆっくりと開いていくと――

中から出てきのは…人だった。


???「うっ…うううっ…」

普通の学生服を着た男の子…
多分、私と同じ高校生だと思う。

彼はまだ意識がもうろうとしているらしく、やたら緩慢な動きで顔を上げると…

???「…わっ、わああああああっ!」

まるで、化物を見るような悲鳴をあげながら尻もちの格好で後ずさった

???「キ、キミは誰っ!? "あいつら"の仲間っ!?」

カエデ「…あいつら?」

???「僕を…さらった連中だ!」

さらった…って…?

???「こ、ここ…どこ?
こんな所に僕を連れてきてどうするつもり――」

カエデ「ねぇ! ちょっと!」

私は騒ぎ立てる彼の方を強く掴むと…

カエデ「キミ、名前は?」

???「…えっ? あ、最原終一…だけど。」

カエデ「私は赤松楓。
あのね、最原くん…

うるさいよっ! 静かにしてっ! 混乱してるのは、キミだけじゃないんだからねっ!」

サイハラ「えっ? あっ…ゴ、ゴメン。」

私は彼を黙らせると、改めて、記憶の糸をたぐってみた。

カエデ「そうだ、そうだった。 さらわれたって…私もそうだよ!

いつもの通学路を、いつものように登校してたらいきなり車の中に押し込められて…

「助けてー」って必死に叫んだんだけど誰も助けに来てくれなくて…

みんな、見て見ぬフリしてんだな…世の中はそんなに腐ってるんだなとか思ってる内に 意識がなくなっちゃって――

で、気付いたら、あそこのロッカーの中にいて…」

サイハラ「それ…僕と一緒だよ。
じゃあ…キミもあの連中にさらわれたの?」

カエデ「そう…みたいだね。
…けど、なんで私なんだろう。

別に、家もお金持ちじゃないし、これといって取得のない普通の高校生だよ?
さらわれる理由なんてないのに…」

サイハラ「僕だって…そうだよ。
なんの特徴もないただの一般人だ。

それに…ここって学校だよね? なんで、学校なんかに連れてこられたんだろう?」

カエデ「何でだろうね?

さっきは怒鳴ってごめん。
とにかく、落ち着いて考えてみたくて。」

サイハラ「い、いや、いいよ…
それよりも…ここって明らかに変だよね? 何かマズイ事に巻き込まれてるんじゃ…」

カエデ「マズイ事って…」

…なんなの?
私達は一体何に巻き込まれているの?

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もちづき - みさにゃんにゃんさん» いきなりですみません!初めのイルマのセリフが美羽になってますが美兎ではないでしょうか?出来れば修正して頂きたいです(。-_-。) (2017年8月11日 22時) (レス) id: 3b52443fef (このIDを非表示/違反報告)
みさにゃんにゃん(プロフ) - チューインガムさん» ありがとうございます!頑張ります (2017年2月3日 1時) (レス) id: 174f277080 (このIDを非表示/違反報告)
チューインガム(プロフ) - V3の小説待ってました!(*^^*)応援してます!頑張ってくださいー! (2017年1月25日 18時) (レス) id: 306b36c879 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みさにゃんにゃん | 作成日時:2017年1月25日 9時

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