第百三十四訓 ページ40
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間髪入れずについ、そう言ってしまい、川に飛び込もうとする近藤さんの腕を掴んで必死に止める。
「や、あの、間違えました。窪田くん、窪田正孝カッコいいですよね」
近藤「……」
「待って待って!冗談ですから、いや、窪田正孝も柳楽優弥もカッコいいけど一回止まって!」
全面的に考えて私が悪い。ついからかってみたくなった私が悪いのは分かっていたが、ここまでズタボロに受け止めるなんて思わなかった。
何故私がここまで気を使わなくてはいけないのか分からなくなってきて、もうめんどくさいし一層のことこのまま私の手で川に放り込んでやろうと考えたりもしたが、それだと今度は私が川に放り込まれてしまう。土方さんの手によって。
近藤「もういいよ…砕け散ったんだよ俺ァ。当たりに行けるような心なんてもう…ぐほぉッ!!」
虚な目でネガティブ発言がとどまることを知らない近藤さんの頭めがけて無言でバナナを振りかざす。想像以上の威力に驚いたが、これで目が覚めるなら結果オーライだ。
近藤「ちょっ、痛っ!!このバナナ固くない!?中に鉄でも入って、い"っ!!最後まで喋らせて!!」
「え何?聞こえないんだけど」
近藤「砕けちゃうから!!心もだけど俺の頭蓋骨も砕け散るから!!」
そう叫びながら頭を守るように防御姿勢をとる近藤さん。覇気がなく全身から負のオーラを出していた先程と比べ、幾分か元気を取り戻したように見える。
余り叩きすぎるのも良くないと思い手を止めるとホッとした顔をしたので、にこりと微笑み返す。近藤さんの顔が引きつったように見えたのは気のせいだろう。
「私達が今まで何回近藤さん回収して来たか分かりますか?」
近藤「…分かりません」
「でしょうね、私も分かりませんよ。ストーカーと呼ばれるぐらいですから、それなりに数はいってるんじゃないですか?えぇ?そうでしょう?」
「はい」と言いながらいつの間にか正座をしている近藤さんをバナナで指しながら、説教にも近いそれを人の目を気にせず行う。人なんて気味悪がって周りにはいなくなってしまったけど。
「そんなストーカーでゴリラで部下にカッコ良さ持ってかれた貴方が、当たって砕けたからもう諦めようかなァ?当たって砕けたら意味ないでしょーが。バカなの?死ぬの!?」
近藤「いや、ゴリラとカッコ良さ関係な…」
「黙らっしゃい!事実でしょーが!」
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クローバー - タイトルの第が大になっていますよ (2022年10月23日 19時) (レス) @page25 id: f7867713b9 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ミクさん» 洒落にならない数々のミス申し訳ありません。一通り目を通し修正してきました。ココがまだおかしい、という箇所がありましたらお手数ですがまた教えて頂けると幸いです。すみません。 (2021年8月5日 20時) (レス) id: d757d08cdf (このIDを非表示/違反報告)
ミク - 時々、坂田「銀さんたぶらかして」みたいな感じになって最初の「の前の名前が違っていることがあります (2021年8月5日 13時) (レス) id: c0f1b840e0 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - MEIさん» ありがとうございます!テスト、なんとか終わりました!!テストお疲れ様です!2週間以上も前ですけど(笑) (2019年6月7日 7時) (レス) id: bb6b3491df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2019年5月12日 12時