2. あんずside ページ3
3年生の教室は少し雰囲気が違っていて緊張を煽らせた。
氷鷹くんが教室の前から名前を呼ぶとセミロングの女性が振り向いた。
氷鷹くんの隣にいた私に一瞬視線を向けると理解したようにこちらに向かってきた。
｢初めまして…！｣
私が緊張気味に挨拶をすると先輩は優しく微笑んだ。
｢新しく来たプロデューサーだよね？
あんずちゃんであってる？
初めまして、西條Aです｣
｢よろしくお願いします｣
｢うん、よろしくね｣
先輩は私に笑顔を向けて挨拶をした。
そして、その笑顔のまま氷鷹くんの方を向いた。
｢氷鷹くんが連れてくるなんて、意外だった｣
先輩がそういうと、氷鷹くんは少し顔を顰めた。
｢同じプロデューサーとして彼女をサポートしてやって欲しいと思っただけだ」
｢そう…｣
先輩は曖昧な返事をすると、また私の方を向いた。
｢何か困ったことがあったら聞いてね
手を貸すことは出来ないけど｣
｢あんた…！｣
私に放たれた言葉に氷鷹くんが声を荒らげた。
先輩はそれに動揺することなく、ゆっくりと氷鷹くんを見つめた。
｢だって、あなたが連れてきたってことは…
そういうことでしょ？｣
先輩が氷鷹くんを一瞥すると、氷鷹くんは息を詰まらせた。
先輩はその表情をみて一瞬顔を曇らせたように見えた。
「あ、そうだあんずちゃん
私から助言っていうか、忠告してもいい？」
「は、はい」
あって初めての人、しかも先輩に忠告なんて言われ、私の鼓動が早くなった。
「自分で決めた道は絶対に後悔しないで
たとえ私たちが血を流して戦い合う未来だとしても」
「え…？」
「あんた…！
…転校生は、俺たちが守る」
氷鷹くんが先輩にそう言い返すと行こうと私の手を引いた。
「あ、氷鷹くん！」
踵を返した私たちを先輩が呼び止めた。
氷鷹くんは不機嫌気味に先輩の方を見た。
「ねぇ、渉見たら私が呼んでたって言っといてくれない？」
先輩の言葉に氷鷹くんは返事をせずそのままその場を離れた。
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chika(プロフ) - もち明太さん» コメントありがとうございます！渉との関係性がとても重要なのでそう言って頂けてとても嬉しいです…！更新頑張ります！見守っていてくださると嬉しいです (2021年6月9日 0時) (
レス) id: f3305d13ec (このIDを非表示/違反報告)
もち明太(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。好きすぎてびっくりしました…渉が…渉が好みすぎて……。ご無理のない範囲で更新頑張ってください(*^^*)応援しております (2021年6月7日 23時) (レス) id: c849447eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chika | 作成日時：2020年10月24日 1時
