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第145夜-爪痕- ページ6

《Aside》


氷麗『若!どうされ…っ!』

青『っ!な、なんだこりゃ…!』


後から追いかけて来た氷麗ちゃん達も驚いている。

校舎の壁に大きな爪痕が残っていたのだ。


リクオ『なんて大きな爪痕なんだ…』

A『…っ!これは…氷?』


リクオ『ほんとだ。でも一体どうして…』

A『多分この爪痕残した妖の力の一つだと思うよ…っ!』


爪痕の近くに残っていた氷を触っていると、上から雲母が降りてきて、私の肩へ乗る。


A『雲母、これどう思う?』

雲母『こんな昼間のうちに力を使う輩だ。

本来の力は相当なものだと思う。だが…』


A『っ?雲母?』

雲母『いや…とにかく今日のところは帰るとしよう。

それと、ぬらりひょんや幹部妖怪達にも話を聞いてみるのはどうだ?』


リクオ『そうだね。あ、でもこの爪痕どうすれば…』

A『大丈夫よ、私の式神で直すから。

リクオくん、私の鞄も取ってきてもらってもいい?』


リクオくんにそうお願いし、リクオくんと氷麗ちゃん、青田坊は教室へ向かって行く。

私は持っていた氷を置いて、式神を出し、壁を修復させる。

私も修復術を兄に習ったから一緒にはじめる。


雲母『…A、今日は変わったことはなかったか?』

A『うーん…強いて言うなら転校生が来ただけだよ?』

雲母『っ!そうか…どんな子だ。』


A『男の子よ。雪村豹牙くんっていって。

でも今日早速掃除当番サボろうとしていたから注意したんだけど、何か悲しい顔してるというか…

何だか人と接するのを避けてるというか、不思議な感じはしたよ?』

雲母『…』


雲母にそう言うと、雲母は真剣な顔をして黙っている。

雲母が黙っている時は、何か思いあたる事がある時だ。

でも私はそのまま声をかけずに壁の修復をする。


A『(それにしても大きな爪痕…

でも妖気を感じたのはほんの少しの時間。

普通の妖怪ならこの場所に妖気を残しているはず。

ここに来た時、妖気はあまり残っていなかった…)』


この爪痕をつけた妖怪は、ただの妖怪じゃないかもしれない。

もしかして、晴明と関係のある。


A『(っ…考えても仕方ないか。)』


壁の修復は終わり、リクオくんも戻って来たので私はそのまま本家へ帰る。

しかし私は、この修復を見られていたとは知らずにいた。









豹牙『…へぇ、陰陽術も中々だな。』





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シンア - 続き楽しみにしています(^-^) (2020年9月4日 0時) (レス) id: 0a57bf4dce (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - 先輩不純… (2020年8月3日 22時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - また、最近ぬらりひょんを見始めているベルモットです。貴女の夢小説作品を楽しく読んでいます。続きを楽しみに待っています。 (2020年6月28日 17時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
深雪 - 今日私の誕生日。主人公時音に似ている。主人公を怒らせてはいけない。 (2020年6月12日 7時) (レス) id: 8e88cca1a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りっちゃ | 作成日時:2020年6月11日 19時

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