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第160夜-譲れない気持ち- ページ21

《Aside》


窓の方を見るとリクオくんと雲母がいて、どうやら二人は私の後をつけて来たみたいだった。

雲母は私の肩に乗り、頬にすり寄って来た。


雲母『しかし妖に取り憑かれていたとは。

そのせいでAの気配が僅かにしか感じられなかった。遅くなってすまなかった。』

A『ううん、私もごめんね。

リクオくんもごめんね。心配かけちゃって。』


リクオ『え、いやボクは何も…っ』

A『っ?リクオくん…?』

リクオ『あっ!でも雪村くんが気付いてくれて、ここまで来れたんだ!』


豹牙『…』

A『あっ待って!!』


私は、雪村くんが帰ろうとしてたのを止めた。

雪村くんは足を止めてくれ、私の方を向いてくれた。


A『助けてくれて本当にありがとう。

…雪村くん、お婆様や雪斗さんの事、本当に大好きなんだね。』

豹牙『っ!別にそんなんじゃ…っ』


A『自分を認めてくれた人達に何か恩を返すのは、人も妖怪も同じ気持ちだと思う。

その守る者が例え三代目に相応しく無い者でも、命を受けさせめてくらた。

それは雪村くんにとって譲れない気持ち、なんでしょ?』


豹牙『っ!!…似てるな、やっぱり。』

A『えっ?似てるって…?』


豹牙『…頭領と二代目だ。

そうやって俺らが思ってる事、何でも分かる所とか。』

A『何でも分かる訳じゃないよ。ただ何となくかな?』


豹牙『頭領があんたのことを頼む理由が分かった気がする。

だが俺はまだ認めた訳じゃない。

頭領と二代目、それに…兄上の為にお前を警護する。』

A『っ!ありがとう…さ!早くこんな所出よう!』


私達は廃墟ビルを出る。

今更だけど、雪村くんは今日から本家預かりになるらしい。

どうやらお婆様がお爺さんにお願いしたみたいだ。

まだ数えるぐらいの会話しかしてないけど、これからもっと雪村くんのことを知っていきたい。


A『これからよろしくね、豹牙^^』

豹牙『っ!…調子良い奴だな。』









リクオ『(A…)っ…』





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シンア - 続き楽しみにしています(^-^) (2020年9月4日 0時) (レス) id: 0a57bf4dce (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - 先輩不純… (2020年8月3日 22時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - また、最近ぬらりひょんを見始めているベルモットです。貴女の夢小説作品を楽しく読んでいます。続きを楽しみに待っています。 (2020年6月28日 17時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
深雪 - 今日私の誕生日。主人公時音に似ている。主人公を怒らせてはいけない。 (2020年6月12日 7時) (レス) id: 8e88cca1a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りっちゃ | 作成日時:2020年6月11日 19時

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