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143.やっぱり好きです ページ24
………、
“ しんどい時ぐらいは… ”
だけじゃイヤ。
…、私は………
.
.
.
智「ぅおっ…！、Aちゃん…？」
「……ごめんなさい」
智「…、…ぇ？」
.
大野さんの胸に思い切り顔を埋めて抱き着いて、背中に両腕を回してぎゅぅーっと強く抱き着く。
その状態のまま話し続ける。
.
.
智「…何が、」
「好きです。……やっぱり、好きなんです」
大野さんの胸に顔を埋めているから大野さんの表情は見えない。
ただ、息を呑むのが分かった。
.
.
「こんな気持ち…、迷惑なだけなのに…。大野さんには志歩さんがいるのに」
私が独りでに喋っても、大野さんはずっと黙ってる。
.
.
「どうしても好きなんです…」
智「…」
「…だから、今ここで…、フッてくれませんか……？」
ぎゅっ…と抱き着いてる腕に力が入る。
大野さんの返事を静かに待つ。
.
.
だけど…
智「…」
「……」
大野さんは何も言わない。
ただ、さっきまで力無く下ろされてただけの腕の片方が私の腰に添えられた。
.
.
「、…、」
智「……Aちゃんは、それでいいの？」
「…ぇっ、」
突然の発言は、私の予想とは違って…
なぜ、そんな事を聞くのだろうという疑問が浮かんだ。
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作者名：な り き | 作成日時：2017年10月16日 14時
