【テニプリ】狐ノ鳴ク夜ニ 弐

第五十二夜 厨二病全開の二つ名 ページ8

そして翌日。

「っし！やっぱせんぱ……白夜さんと組むと調子いいっス！」
「はしゃぎすぎるなよ切原。怪我するぞ」

ダブルスでは赤也とボク…もとい、白夜が快勝した。九割強赤也のお陰だが、ペアを組んで調子がいいと言われて悪い思いはしないな。
この調子なら次は決勝だが難なく勝てそうだ。

「あぁ、そうだ。切原、少しいいか？」
「ん？どうかしたんスか？」
「…少し試してみたい事があるんだ。次のゲームの内、何処かで一回前衛を任せて欲しい」
「別にいいんスけど…大丈夫なんスか？」

ちょいちょい、と赤也を手招きして耳打ちする。
一瞬ギョッとした赤也だったがすぐに了承してくれた。助かる。
十数分の休憩の後、決勝が始まって相手が入ってきた。いかにも経験者な男子二人。
サーブ権はこちらがとって赤也のお得意のナックルサーブから始まった。無論、顔面は狙わないようあらかじめ言い聞かせている。

「すごい…あの銀髪の後衛の人、コートの中で踊ってるみたい…」

しばらくぽこすか打ち合っていると、外野から細い女子の声が聞こえた。確かに基本的な技を滑らかに繋いだものだがそこまで誇張して比喩するか？

「そう、まるで天使……翼を落とした天使の舞…」
「『落翼の天使』の舞よ！」
「『翼を落とした天使』！」

ズルッと転びそうになる。
なんだその異名は！？
なんだその半端ない厨二病感を醸し出す二つ名は！？
周りの外野(の女子たち)のキャーッと黄色い歓声と共に起こる天使コール？にげんなりとする。
……あれなのか？みんな厨二病なのか？

「天使……に、似合ってますよ…白夜さん…」

笑いをこらえて肩を震わせる赤也。世に言う「www」が沢山生えた？みたいな…「天使…wに、似合ってますよww白夜さんwwwww」みたいな。
そもそも「www」ってなんて発音するんだ。
訳がわからん。

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御神籤の王子様 ver.氷帝

大凶らしいで？攻めるん遅いわ

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