第八十六夜 天帝妖狐 ページ42
完全に空気と化していた頭領が声を荒げる。一同ポカンとしているがようやく納得して頷いていた。
心境はきっと「そういえば
「随分と舐めた真似してくれるじゃねぇか…！」
表情から思考を読み取ったのか、怒り心頭といったところの頭領がズカズカと大股で歩み寄り、ボクの胸ぐらをむんずと掴んで自分の顔に寄せる。
「オイ、聞いてんのか！？」
「…
「ハッ！よぉ〜く知ってるさ！銀の被毛の希少種にして『天帝』に最も近い存在！
しかし…天帝妖狐も落ちたものだな。こんなにも安々と策にかかってくれるとは！！」
『天帝』？なんのことだ。
訳のわからないことを言いながら、勝ち誇った笑みを浮かべた頭領。胸ぐらを掴んでいた手をぐるりと回してボクの向きを黒川さんたちの方へ向けて自分のすぐ右隣へ立たせる。そのまま腰に差したナイフをボクの首筋に押し当てた。
「白夜様！」
「おぉっと！動くんじゃねぇぞ！少しでも動いてみろ、コイツの首が飛ぶぜ！？」
駆け寄ろうとした黒川さんに頭領が吠える。ナイフを持つ手にぐっと力を込められて黒川さんは歯噛みしながら立ち止まった。
「よし。状況判断が出来ないほどバカじゃねぇようだな。まずは武器を捨てろ。手を上に上げて膝をつけ」
「…白夜様に何をするつもりなのですか」
いつになく冷ややかな黒川さんの瞳と言葉。それにたじろぐ事もなく頭領は鼻で笑い飛ばした。
「人質に決まってんだろ。いやこの場合は妖狐質か」
「くだらない冗談など必要ありませんわ」
「大丈夫だから……
「…はい、白夜様」
深い青の瞳を爛々と輝かせて、今にも飛びつきそうな黒川さん…美雪を宥める。
この光景を一瞥した頭領は何やら良い事を思いついたとにやにや笑った。
「化け猫は“銀狐”の言うことは大人しく聞くようだな。こいつぁ使える」
「そうとも限りませんわよ。そうでしょう？
…A！」
美雪がボクの名を口にする。準備完了だな。
口を開こうとした頭領の首筋で、銀の刃が妖しく煌めく。
「…しかし、人の子も落ちたものだ。こうも安々とボクの策に踊らされるとは」
「な…ッ！」
御神籤の王子様 ver.氷帝
大凶らしいで？攻めるん遅いわ
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ノア(プロフ) - けとるさん» 協力ありがとう( ^ω^ )３番だねー！ (2015年12月13日 14時) (
レス) id: 836babe48a (このIDを非表示/違反報告)
けとる(プロフ) - わし3がええ！ (2015年12月13日 10時) (レス) id: bfe4a96d52 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - リオンさん» うわぁぁぁ感想もありがとうございます！１番ですね！これからもご愛読よろしくです( ^ω^ ) (2015年12月13日 8時) (レス) id: 836babe48a (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 楽しく読ませてもらっています。1番がいいです。英検、更新 頑張ってください。 (2015年12月13日 0時) (レス) id: cfd12bcb7b (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - こにーさん» ご協力ありがとうございます(=´∀｀)人(´∀｀=)３番ですね！ (2015年12月12日 17時) (レス) id: 836babe48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア | 作成日時：2015年12月5日 14時
