第七十夜 柔軟力皆無 ページ26
東京で立海、氷帝にリョーマを加えた面々がボクたちを捜索していたとはつゆ知らず。
「く…っそ…！ギリギリ、とどか、ない…ッ！」
「白夜様！あと少しですわ！」
ボクたちもボクたちで、脱出計画を立てていた。
現在はヒトならば寝静まる深夜。でもボクたちは妖族、全員瞳を野生動物のように光らせてイキイキとしていた。
偶然にも床と壁間の僅かな隙間を見つけ、さらにその近くにボクらのいる部屋の見張りをしている下っ端を発見。しかもそいつは腰に鍵束を下げているんだ。このチャンスを逃すバカはいない。
…と思ったけど…
「…ハァッ、まさか体が固いのが仇になるとは…」
そう、ボクの欠点『柔軟力皆無』の所為で手が届かないのだ。
眼の前にあって届かないとは…歯痒い…
「それならばわたくしにお任せを！」
胸を張った黒川さんは、パッと子猫サイズの黒猫に姿を変える。どうやらヒトの姿になることはできないものの、化け猫と猫の二つにスイッチはできるようだ。
「じゃあ頼むぞ」
「にー」
代償として喋れなくなるっぽいけど。
とはいえ猫といえば高い柔軟性。子猫サイズということもあり、小さな穴をするりと抜けていった。
「……ほな、オレはどないしましょ」
「お前は黒川さんが鍵を持ってこないとなにもできないだろ。鎖で繋がれてるんだから」
「あー、そうやな」
言った通り、神風の右足首には足枷が付いていて、そこから伸びる太い鎖は使い古された重いクローゼットの脚に付けられている。部屋の中を歩き回るくらいなら出来るだろうが、部屋から出ることはできないだろう。
「ほなコレをなんとかすればオレも行動出来るっちゅーことっスね」
「まぁそうなるが…」
そう聞くや否や、神風は素手で「よ…っ、と」と軽い声とともにブチッと鎖を引きちぎった。
しつこいようだが、太い鎖を素手で。
「…マジかお前」
「オレ昔からやたら怪力なんスわ…いつもは人並み位にセーブしとるんやけど」
力任せに足枷も外して投げ捨てる。
…味方でよかった。頼もしいな。
「…で？オレはなにすればええんスか？」
御神籤の王子様 ver.氷帝
大凶らしいで？攻めるん遅いわ
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ノア(プロフ) - けとるさん» 協力ありがとう( ^ω^ )３番だねー！ (2015年12月13日 14時) (
レス) id: 836babe48a (このIDを非表示/違反報告)
けとる(プロフ) - わし3がええ！ (2015年12月13日 10時) (レス) id: bfe4a96d52 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - リオンさん» うわぁぁぁ感想もありがとうございます！１番ですね！これからもご愛読よろしくです( ^ω^ ) (2015年12月13日 8時) (レス) id: 836babe48a (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 楽しく読ませてもらっています。1番がいいです。英検、更新 頑張ってください。 (2015年12月13日 0時) (レス) id: cfd12bcb7b (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - こにーさん» ご協力ありがとうございます(=´∀｀)人(´∀｀=)３番ですね！ (2015年12月12日 17時) (レス) id: 836babe48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア | 作成日時：2015年12月5日 14時
