やらかしてしまった翌日。 ページ2
良い匂いがして見た目も良くて凄く美味しそうな朝食が食卓に並んでいる。
…問題はそれを作ってくれたのが見知らぬ美丈夫であることだ。誰。しかもそのレベル超弩級。美丈夫って一口で言えてもその美しさを言葉で表現することが出来ない。
とりあえず現代の芸能人が霞むレベルのイケメンであることは確かか。なんでそのレベルの美丈夫が私の家で料理を作っているのかという疑問を除けば夢のようだと思う。
「昨日の説明はしますから、とりあえず食べ始めてください。仕事の時間まで猶予ありませんよ」
「アッハイ。…いただきます。」
私の心境までお見通しらしい目付きの鋭い方の美丈夫に促され、私はテーブルについて箸を手に取る。わー、しっかり朝食だ…最近はご飯作るのが面倒で朝食なんてとってなかったもんなあ。
いただきます、と手を合わせて挨拶をひとつ、お味噌汁を口に含む。
………たまらん美味しい…沁みる…。なんだこの美丈夫亭主関白な雰囲気醸していながら料理上手だぞ…。普通に私より料理が美味い…まあ私ここ半年で女子力俄然落ちたけど…。
二人の美丈夫は私の向かいの椅子に腰掛け、揃って手を合わせていただきます。…なんかちょっと可愛いな。真反対な見目しながらそういうところは似てるんだ。
一人暮らしなのにこんな大きなテーブル要るかと思ったけど思わぬところで役に立ったな。
「まずひとつお聞きしますが…昨日のこと、どこまで覚えてます?」
「……仕事を終わらせて帰ろうとした辺りから何一つ覚えていません…。」
「ふむ…まあ、それはそうでしょうね。私達と会ったときの貴方は正気とは思えませんでしたから」
昨日の記憶がない期間結構長いんだけど私一体何したの?!初対面に正気とは思えないって言われる程ってやばくない?!
どうしよう聞くの怖くなってきたとそわそわしていると、食事を口にしていた流麗で線の細い美丈夫がふと私に目を向けて柔く微笑む。
「そう心配することは、ありませんよ。ただ、昨日初対面だった俺達を貴方が拾っただけだ」
「ひろっ……おぉあ…!」
「…まあ、泊まり宿もなかったので正直助かりましたがね。好都合にも二部屋ありましたし」
「ん、…ああ。あの部屋を使ったんですか」
確かに私のマンションの一室には部屋が三つある。ひとつは私の部屋、もうひとつは私の元婚約者の部屋と、それから、私の妹の、部屋。
…どっちもそのまま放置してあるんだけどそこに泊まったんだ?
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雪猫と葛(プロフ) - とても面白くて楽しく読ませていただきました(*≧∀≦*)続きが気になって夜しか眠れないです(。・ω・。) (2020年2月11日 19時) (レス) id: 5feb56ae02 (このIDを非表示/違反報告)
月切 蛍(プロフ) - とっても面白いです!薬売りさんをこれで知ってはまってしまいました!!続き楽しみにしています! (2020年1月11日 18時) (レス) id: 34c99d5432 (このIDを非表示/違反報告)
ハイサネ(プロフ) - 前にも読ませて頂いており、また見に来てしまいました!続き楽しみに待っています!とても寒くなって参りましたのでお身体ご自愛下さいませ。 (2019年11月30日 13時) (レス) id: 31f88b5e8c (このIDを非表示/違反報告)
來蝶 - 一年程前に読ませて頂いて、また萌えを補給しに戻って参りました!!やべぇ尊い……鬼灯様も薬売りさんも大好きだけど、この夢主ちゃん好きです……… (2019年8月21日 23時) (レス) id: 561cea3de8 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - アナタ神ですか!?本当こんな夢が見たかったのです!本当最の高!続きを、続きをお願いします!!! (2019年8月19日 22時) (レス) id: 9ee472f10b (このIDを非表示/違反報告)
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