例え話 ページ34
「もー、妖怪とか獅子とか恐ろしい例えばっかり出さないでよネ〜」
天童くんは呆れ顔でカレーを口に運ぶ。
「喋っているうちにさめちゃったネ…って若利くん皿空っぽなんだけど」
「天童と獅仗が言い争っている間に完食した。」
「はやっ!?」
牛島くんのハヤシライスはきれいさっぱり無くなっていた。私も気づかなかった…
私のお弁当箱はまだまだ残っている。
元々私は食が少ない方だし、食べるのもゆっくりだ。
「私から見たら皆食べるの早いよ…」
天童くんもさっきまで話してたのが嘘みたいなくらい食べるスピードは早いし、琉璃ちゃんもいつの間にか半分は食べ終わっている。
「Aはそれでいいんだよ…ゆっくり食べな…」
「そうだ。早食いは良くない」
「若利くんが言っても説得力ないネ」
それは私も思います、天童くん。
「まあなんというかAは苗字にも入ってるけどうさぎみたいなんだよね〜よく弁当に人参とか入ってるし、食べ方もなんかもぐもぐしてて可愛いし」
「確かに!なんか小動物だよネ〜若利くんもそう思うでしょ?」
「ああ、癒されるな」
牛島くんにまでそんなこと言われたら、何か……
「照れてる照れてる」
「もう、あまりからかわないでよ3人とも…恥ずかしいよ。」
恥ずかしさを隠すように、ちまちまと自分のお弁当を食べ進める。
しばらく食べていると、天童くんがポロリと口を開く。
「ここまで俺は妖怪で、琉璃ちゃんは獅子、Aちゃんは兎…という事は、あとは若利くんだネ!」
「別に俺は例えられなくてもいいのだが」
「まあまあ。でも牛島は何となく察しつくよね。Aは牛島を例えるならなんだと思う?」
琉璃ちゃんからの質問。もちろん私の答えは…
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作者名:矢風 | 作成日時:2019年9月30日 22時