小学校以来 ページ32
天童くんと琉璃ちゃんは顔を見合わせた。
そして、その後は二人同時に笑顔を見せる。
「その話ネ!えっとねー、どっから話せばいいのかナ」
「確かに、牛島すらもあたし達の関係謎に思ってるよね」
よく考えてみればそうだ。牛島くんと天童くんはいつもって訳ではないけど一緒に居るし、琉璃ちゃんはその2人とも仲良しなのだから牛島くんが二人の関係を知っていてもおかしくは無いはず。
「俺と琉璃ちゃんは学校でよく話す訳ではないしネ〜」
「ほら、いつもAとあたしは教室で昼ごはん食べてるじゃん?」
食堂から教室への持ち込みも禁止ではないので、いつも琉璃ちゃんは私とお昼ご飯を食べる時はそうしている。
「でもメールとかで話してるんだよ、天童とは」
「そそ、まあ簡単に言えば小学校一緒だったんだよネ」
新たな真実だった。まさか琉璃ちゃんと天童くんは小学校で出会っていたとは。
「でも中学は一旦はなれたけどね」
私は小学校の頃以外は琉璃ちゃんと一緒だったので、その間にきっと天童くんと仲良くなっていたのだろう。
「小学校の頃から天童はバレーしてたけど、今よりはなんか楽しそうじゃなかったよね」
「そうだネ〜みんな俺のことよく分かってくれなかったし。でもそこで助けられたのが琉璃ちゃんなんだよネ」
「時々セットアップとか手伝ったりね」
そこまで小学生の頃は関係があったんだ。琉璃ちゃんとは電話するくらいしか連絡手段がなくて、たまに会っても天童くんの話は出てなかった気がする。
「そうだったのか」
牛島くんも納得したようだった。
「まあ、いつも牛島は天童と一緒にいるし、あたしもAと一緒に居るからね〜特に話す必要もなかったからさ」
「結局3年間同じクラスになる事もなかったしネ」
確かに、私は琉璃ちゃんと奇跡的に3年間1緒のクラスだ。天童くんと関わる機会が無い。
「あ、でもネー若利くんが夜のランニングとか行ってる間とかたまに話してたりしたよネ」
「あっ、そうだね。何と言うか奇跡的にタイミングが合わなくてこの関係が知られてなかった感じ?」
2人の性格上、周りに話すこともないから多分こうなったのか…。
さっぱりしてて凄くいい関係だと私は思った。
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作者名:矢風 | 作成日時:2019年9月30日 22時