妹、秘密の事を話される ページ6
臨「で、あなたが彼女を連れてきた理由がわからないのですが」
森「ん?ああ、彼女か」
一通りの話が終わり、自分がここにいる理由を見失っていたとき、そんな会話になった。
森「君は、罪歌とデュラハンという二つの異形以外にもうひとつの存在を知っているかね?」
臨「ん?」
ティーカップをすすろうとしていた臨也さんの手が、ピタリと止まる。
森「おやおや、どうやら君もまだ知らないようだな」
臨「・・・」
森「どうやらもうひとつの異形は、罪歌と少し違った存在らしい。そして、名前がない。存在がどこにいるのかもわからなかった」
臨「『わからなかった』過去形なのには何か理由が?」
森「そうとも。それが彼女だ」
A「えっ」
いきなり、森厳さんが私を指を指した。
A「私、です、か?」
森「お嬢さんには誰にも話していない秘密があるように見受けられます。それは何か」
・・・私の、秘密。
森「君は実に不思議な目を持っているね」
A「ッ!!」
森「・・・さて、ひとつアドバイスをしていこう」
椅子から立ち上がった森厳さんが、盤上の横にある駒を無造作に掴む。
森「もしこの東京で擬似的な抗争を引き起こして、セルティ君の首もしくは魂を刺激しようと言うのならば。他者の争いに彼女を巻き込むのではなく、彼女の体を中心として周囲の方を災厄に投げ込むのが良いのではないかな?」
盤上に駒を撒き散らした後、彼はここを出て行った。
臨「さて、Aちゃん?さっきあの人が言ってたことはどういうことかな?」
波「・・・秘密なら聞き出すほうが無理じゃないの?」
そう言った波江さんは、めんどくさそうに立ち上がって紙吹雪や駒を片付けはじめる。
臨「さあ?話してくれるかどうかは彼女が決めることだよ」
A「今は。無理です」
臨「今はってことはいつかは話してくれるの?」
A「はい。きっと、この情報だけが臨也さんより有力だと思います」
臨「へぇ〜。それじゃあそのときをじっくり待つことにするよ」
いつものように意地悪そうな笑顔の臨也さんは、その後は何も聞いてくることはなかった。
いつか、か。
そのときは、私の何かがきっと変わっているんだろうな。
A「あ、それじゃあ私は失礼します」
臨「ああ。何か面白いネタでもあったら聞かせてね」
A「はい。それでは」
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奈倉(プロフ) - 萩之介&長太郎with氷帝テニミュ依存者さん» ありがとうございます!高校生活楽しみましょうね! (2015年7月17日 15時) (レス) id: b123818c32 (このIDを非表示/違反報告)
萩之介&長太郎with氷帝テニミュ依存者(プロフ) - 待ってましたー!!!!!私も今年高校生デビューしたので大変な気持ちよくわかります…!お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください!! (2015年7月15日 21時) (レス) id: 622201a805 (このIDを非表示/違反報告)
奈倉(プロフ) - 萌さん» 返信遅れてすみません!これからは、妹の秘密を紹介できればなと思っています! (2015年7月14日 19時) (レス) id: b123818c32 (このIDを非表示/違反報告)
萌 - これからどうなるのでしょうか? (2015年5月5日 11時) (レス) id: 61c9a2dbc8 (このIDを非表示/違反報告)
のばら(プロフ) - わーむさん» いつまでも待たせないように、頑張らせていただきます!(>Д<)ゝ”ww (2015年3月17日 21時) (レス) id: b123818c32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奈倉 | 作成日時:2014年8月8日 18時