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妹、お見舞いに行く ページ18

A「杏里さん、体の調子はどうですか?」


杏「はい」


帝「本当に大丈夫?園原さん」


杏「うん。たいしたことないから」



来良総合医科大学病院のある一室で、そんな会話を交わす。


現在はお昼近くで、外もまだまだ明るい。


昨日家に帰った私は、それはそれはきつく叱られ、今日一日は兄の眼の届く範囲でしか行動できない。


本当は外出禁止だったのだが、杏里さんのお見舞いくらいは許された。



帝「正臣から聞いてビックリしたよ。本当に大丈夫なの?で、その正臣はどこに...」


杏「さっき、帰りました。何か用があるって」


帝「ったく、こんなときに何のようだよ」


杏「本当に、何もないから」


帝「警察には話したの?園原さんの他にさ、大勢被害にあったって」


杏「もういいんです」


帝「よくないよ!!」


杏「多分、もう何も起こらないような、そんな気がするんです」



お兄ちゃんの横で話を聞いていた私だが、その後に杏里さんがセルティさんのことを好きと言ったのには少し驚くのだった。


兄はセルティさんの性別を知っていて、少し微妙な表情をしているのが面白かった。



帝「あ、いやでも、ああいう人たちは、僕たちの日常とはずっと遠くにいる人たちだから。あんまり、かかわらないほうが...」


杏「帝人君。この世で本当の非日常って何だと思いますか?」


帝「えっ?」



杏里さんの言葉に、またも兄が驚く。


本当の、非日常か。



杏「何も起こらないこと。毎日毎日同じことの繰り返しで何も起きない。何も変わらない。それが本当の、非日常なのではないでしょうか」


帝「・・・」


杏「あ、その。Aちゃんと二人で話をしてもいいですか?」


帝「え?あ、いいよ」


A「あ、私も大丈夫ですよ」



兄が、杏里さんに近いほうの席を譲ってくれて、私が座っていたパイプいすを片付け始める。



帝「僕は外で待ってるから、話が終わったら連絡してね」



そう言って、兄は杏里さんの病室を出て行った。


何か、しでかさないといいんだけれど。



杏「いいお兄さんですね」


A「怒ったら怖いですよ」


杏「ふふ、それも帝人君の優しさですよ」


A「そう信じておきます」



杏里さんがわたしだけと話がしたい理由はわからない。


けれど、普通のことではないんだと思うには十分だった。

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奈倉(プロフ) - 萩之介&長太郎with氷帝テニミュ依存者さん» ありがとうございます!高校生活楽しみましょうね! (2015年7月17日 15時) (レス) id: b123818c32 (このIDを非表示/違反報告)
萩之介&長太郎with氷帝テニミュ依存者(プロフ) - 待ってましたー!!!!!私も今年高校生デビューしたので大変な気持ちよくわかります…!お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください!! (2015年7月15日 21時) (レス) id: 622201a805 (このIDを非表示/違反報告)
奈倉(プロフ) - 萌さん» 返信遅れてすみません!これからは、妹の秘密を紹介できればなと思っています! (2015年7月14日 19時) (レス) id: b123818c32 (このIDを非表示/違反報告)
- これからどうなるのでしょうか? (2015年5月5日 11時) (レス) id: 61c9a2dbc8 (このIDを非表示/違反報告)
のばら(プロフ) - わーむさん» いつまでも待たせないように、頑張らせていただきます!(>Д<)ゝ”ww (2015年3月17日 21時) (レス) id: b123818c32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:奈倉 | 作成日時:2014年8月8日 18時

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