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18話 ページ18

「…先輩、A先輩…っ!」

『ん〜…?』



意識が浮上する。

ぼーっとして回らない頭に、今まで自分は何をしていたのかという疑問が浮かんだ。



『あれ、もしかして今まで寝てた…?』

「先輩…っ!大丈夫ですか…っ!?」



切羽詰まったような声が聞こえてきた。

声の方を見ると、水色の少し長めの髪に、女の子のように可愛い後輩、
【紫之創】がいた。



『やっほ〜…♪創。
ごめんね、心配かけさせちゃって…』

「いえいえ♪先輩に何かあったらと思うと心配で…。
寝不足ですか…?」

『ここ連続で企画考えてるからねぇ…。
寝不足やら溜まっていた疲れやらが、表に出だしたのかもねぇ』

「無理しないでくださいね…?ただでさえ、プロデュース科は先輩お1人で大変だと思うので…」



本当に思いやりのある優しい後輩だ。

私が体を起こそうとすると、手を貸してくれた。



ここはガーデンテラス、もとい紅茶部の活動場所でもあるので、
後から行くという凛月を置いて先に来るとまだ誰もいなかった。



英智さんも副会長に捕まってるのか姿を現す気配もなく、1人でぼーっとしていた。



今日は天気も良く、日差しが暖かく気持ちよかったので、
いつの間にか机に突っ伏して寝ていたようだ。



「はい、どうぞ♪」



寝る前のことを思い出していると、いつの間にか創が紅茶を淹れてくれていた。

それは私の好きな茶葉の香りだった。



『ありがとう♪これ、アールグレイだよねぇ?』

「はいっ!先輩が好きと仰っていたので…♪」



にこにこと微笑みながら話す彼に、思わず母性がくすぐられて頭を撫でる。

少し恥ずかしそうにしながらも、嬉しそうに受け入れてくれた。



『んんっ…。本当に創は可愛いなぁ♪』

「えへへっ♪A先輩はもっと可愛いですよっ!」

『ふふっ、ありがとう♪』



疲れを癒すように、あとの2人が来るまで2人でゆっくりとお茶を楽しんだ。

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水無月のぞみ - 17話の翠のクラスですが、彼は1-Bではなく1-Aです。 (2022年5月15日 3時) (レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ののあ | 作成日時:2019年8月15日 2時

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