勤勉な彼女らしい ページ12
「あ！ ねぇ、ちょっと待って！」
Aがロングコートを羽織り、他の学用品を買いに行こうとした時、後ろの方から声がかけられた。
杖屋の端の方に、Aよりも先に店内で杖を振っていたハーマイオニーの姿があった。
「さっきはありがとう。あの後、私安心して落ち着いて杖を振ることができたのよ。私はハーマイオニー・グレンジャー。よろしく」
「そう、それは良かった。A・A。よろしくね」
そう言ってハーマイオニーが差し出した右手を、Aが握り返した。
ハーマイオニーの両親は、それをほんの少し後ろから微笑ましく見守っていた。
＊
その後はハーマイオニーとその両親の提案により、一緒に学用品などを買いに行くことになった。制服の採寸をしている間や、教科書を棚から探し出す間にいろんな話をした。
ハーマイオニーは初めて魔法界に片足を突っ込んだという事もあり、興奮を抑えきれずに沢山の話をして、幼い頃からそれらの神秘と隣り合わせだったAはそれに相槌を打つ。
曰く、自分はマグル生まれだからホグワーツの授業についていけるか心配だと。
本当はもっと早くに教科書を買って魔法について勉強したかったが、ダイアゴン横丁への引率担当教員にも予定があり入学の数日前になってしまったと。
初めて足を踏み入れた魔法界に興奮しつつも、ハーマイオニーはその胸の内にある不安を述べていた。
Aはそれに対して「マグル生まれの子達も沢山いるよ」とかそんな当たり障りのない言葉で彼女の不安を少しずつ取り除いていった。
教科書を購入する時、何故かハーマイオニーの手元にある本が指定された内容よりも数冊多かったのは、見て見ぬ振りをした。
同時に、勤勉な彼女らしいな、とも思ったのだ。
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息抜き(プロフ) - 真昼さん» コメント有難う御座います！ 良いですよねぇ、ハリポタとチェンソーマン。 (2023年1月12日 22時) (
レス) id: aff75be4a1 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 好きな物語がクロスオーバーされていて、嬉しかったです！ (2023年1月12日 17時) (レス) id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：息抜き | 作成日時：2022年12月17日 17時
