【黒バス】あ か こ こ ろ【赤司征十郎】

022 ページ25

洛山は京都内は疎か、全国でもトップを狙える程の進学校で有る。
其の輝かしい歴史は止まる事を知らず、今年も又、新たな色で塗り替えられて居た。



其の人物こそ、赤司征十郎で有る。



入学初日にして『開闢の帝王』事バスケ部の主将に成り、一週間もしない内に其のカリスマ性で生徒会長推薦署名が定員以上集まる程。

全生徒は疎か、先生や他校の方々迄其の名は知れ渡っている。

元から雑誌や記事のインタビューが多かったせいか、学校にメディアが乱入して来た時も何て事無しに其の場を収めた。



最早、彼の名を知らない者は居なかった。



全国でも名高い赤司家の一人息子で、洛山バスケ部の主将。
新年度明けて早々首位を獲得し、幼い顔立ちをしながらも行動は礼儀正しく紳士。



全てに於いて、赤司征十郎は完璧で有った。



妬む者、言い寄って来る者は数え切れない程存在する。

別に其れ自体は構わない、慣れている。と少年は心の中で呟いた。








＿＿問題は、其れが僕だけで無く、バスケ部自体に影響を与えているという事だ。

女子のマネージャー希望やメディア等のインタビュー方陣が絶えない。

監督は僕に全指揮を任せている以上、此の事についても言及し無いだろう。





そして、黛千尋の存在。





彼を一軍として迎えると言った時、皆其れに戸惑って居た。
僕に逆らう奴は今の処居ない為、誰も口には出さないが。


まぁ良い。


暫くすれば思い知るだろう。


影が薄い事を利用した、あのプレーの偉大さを。






＿＿＿＿＿＿テツヤ。






其の少年の名前を、静かに呟いた。




何時か、戦える事を楽しみにして居るよ。









＿＿＿＿＿＿何時か。

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