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買い出し ページ11

***



「ありがとう、荷物持ち手伝ってくれて」



黒「いえ、このぐらいなら。役に立てて良かったです」


私とテツヤくんは今、買い出しに来ている。




秋の大会が終わり、ひと段落した際にみんなで部室の大掃除をした。


その時のことは二度と忘れないと思う。



何せ個人用のロッカーは酷かった、誰が1番とかではなくみんながみんな本当に酷かった。



謎の雑貨とか、いつのかわからないタオルとか、壊れかけた激臭がするバッシュに、果てはグラビアアイドルの写真集まで……。


征十郎くんによってお灸が据えられたのは言うまでもない。




また掃除と同時に備品や消耗品のチェックも行われ、いくつか足りないものがあり買い出しが必要になった。




そこで白羽の矢が立ったのがマネージャーの私と、ロッカーがあまり汚れていなくて片付けに時間がかからなかったテツヤくんというわけだ。


ちなみにさつきと征十郎くんは大掃除全体の指揮と監督に追われている。



良かった、買い出しで。


黒「あ、危ないです」



急にテツヤくんが私の肩を抱いた。



「えっ……?」



急なことでバランスがとれず、ほとんどテツヤくんの胸に倒れ込むような形になった。


汗のような、それでいて臭くないすぅっとした優しい香りがした。




ビュン、と大型トラックがすぐ横を通り過ぎた。


黒「あ、すみません。ここ道路が細い割に車の速度が出てて、危ないので」



反対側歩いてください、とテツヤくんが私の肩を抱いたまま車道側に移動する。

私はされるがままになっていた。



肩を掴む腕の力は強い。

その事が、私を動揺させた。




今まで細くてか弱いとばかり思っていたテツヤくんが、なんというか、




___「男の子」になっていることを実感させられ、なんだか落ち着かなくなった。



「あ、ありがとう」



少し逃げ腰でテツヤくんの腕から離れる。



不思議そうな顔をしながらも、テツヤくんは何も聞かなかった。



何となく話しづらくなって、特に会話もないまま歩いていると、不意に路地裏から声が聞こえてきた。



「やめてください……!」

路地裏→←デート



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設定タグ:黒子のバスケ , 笠松幸男 , キセキの世代   
作品ジャンル:アニメ
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フラン - 更新楽しみにしています。頑張ってください (2019年2月26日 20時) (レス) id: a7e74e025e (このIDを非表示/違反報告)
水希 - マリイさん» マリイさん、怖いですよ・・・ (2018年5月24日 23時) (レス) id: 3c8893256c (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 井下さん» 灰崎居ないキセキは嫌いキセキは灰崎虐めてる(灰崎はミリイの息子) (2018年5月24日 19時) (レス) id: 421640d4d1 (このIDを非表示/違反報告)
井下(プロフ) - 赤司 ひなたさん» ありがとうございます!励みになります(^-^) そろそろ物語も佳境に差し掛かっていますが、最後まで楽しんで読んで頂けたら嬉しいです! (2018年5月23日 22時) (レス) id: 40a665b62a (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 八色キセキの小説も書いて欲しいです リクの事後はボードに書いてます (2018年5月23日 19時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:井下 | 作成日時:2018年4月1日 10時

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