検索窓
今日:15 hit、昨日:0 hit、合計:47,191 hit

鏡の私 ページ31

私は漆黒の、貴方は金色の、二人で一人のお姫様。真逆だけど、似すぎている私達。

るりら。るりら。

あなたの声にあわせて私は舞う。
くるりくるりと私は踊る。

長く伸ばした黒い髪が空を紡いで、あなたの長い金色の髪も空を紡ぐ。

混ざり合って解けて。
まるで私達自身のようね。

この場では私が主役。私の踊りが主役。
練 Aの晴れ舞台。

ほら、見て。私を見なさい。呼吸も忘れるくらい、魅入りなさい。私が全て。逆らうことは許さない。私以外を見ることは許さない。
狂おしいくらい、私に溺れてしまいなさい。

私が一番、美しいでしょう?


だって、華は、



散っていくのが一番美しいもの。



消えゆく儚さは命の美しさ。

私は美しいわ。
いま、私は世界で一番美しい。

ねえ、見ているかしら?お母様。
私は本当の娘ではないかもしれない。
でも、それでも私は愛していたし愛されていた。そうでしょう?

足が、腕が、透けていく。
ああ、私は消えるのね。
もう、私は必要ない。貴方は生きていける。

悲しい時は泣いていいの。
仲間を頼っていいの。
無理に笑う必要はないわ。
貴方は幸せになれる。
この世界も、きっと幸せに包まれる。

大丈夫。そんな顔しないで、大丈夫。
私は消えても貴方と一緒にいるから。


(だいすきよ、みんな___)




光は優しく浮かび上がるとふわりと消えた。

最終話→←美しき



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (81 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
75人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

夕黄 - 一話からずっつと読みました。とてもなけました。また作品を作ってください (2017年12月11日 19時) (レス) id: 81431dc03d (このIDを非表示/違反報告)
rain - 面白かったです!これからも更新頑張って下さい!無理はしないでくださいね! (2016年4月12日 17時) (レス) id: 6793ed2170 (このIDを非表示/違反報告)
エネ - 早く続きが見たいです。 (2016年4月10日 10時) (レス) id: dc9c94dfda (このIDを非表示/違反報告)
ステラ(プロフ) - おもしろいです!更新頑張ってください (2016年3月5日 20時) (レス) id: 7df81c3a51 (このIDを非表示/違反報告)
akua(プロフ) - 紅妃さん» すみません打ち間違えです(汗)正確には午後6時です!教えていただきありがとうございます! (2015年5月16日 19時) (レス) id: 08055b1de1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:akua | 作成日時:2015年4月20日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。